本当のお別れの日、君と私は何を想うんだろう。
無事に土曜日にお別れを告げることができました。
泣かない!って思ってたけど。泣いてしまって申し訳なかった。
駅で待ち合わせて、いつもの道なのに、ふたりとも少しぎこちなくて。
二人でよく寄り道した公園で「あのね、別れたい、です。」と伝えた。
君は引き止めるわけでもなく「俺も家庭の事情で忙しくなっちゃうから、その方がいいのかなって考えてた」と言われた。
家庭の事情はてっきりバツイチ子持ちのことかと思っていたんだけど、よくよく聞いたら別のことらしい。相談も何もなかったから少しだけ驚いた。
私は別れ際に聞かれない限りは理由を話さないから、君からの同意をもって「お話終わり!荷物取りに来て!」と言った。
「スパっとしてるんだね」
なんて君が言うから、この数か月どんなに悩んで、悩んで、別れることを想像しては泣いてたか知らないくせにっていう気持ちと、終わっちゃうんだなって寂しさで涙が溢れてきた。泣かないように予習で泣いてたはずなのにな。
私の家へ向かう道中で君はずっと私の顔を見てくるから「泣いてないから見ないで。」ってずっと言ってた。それでもぽろぽろ泣いてたけど。
家に着いてからは君が帰らないから、いろんなことを話した。
今までの思い出とか、今までの恋愛についてとか。
終いには「飲みたい!」っていう君と、この前のデートで飲み損ねてた缶チューハイを1缶ずつ飲んだ。途中も泣いていたけれど、1時間経つ頃には涙もおさまっていた。
さよならの前はいつもみたいにキスして終わった。
* * *
だけど、結局荷物が多くて、今日と明日2回で取りに来ることになった。
中途半端がしんどくて切なくて。今日は30分もせずに予定があるといって君は帰った。
明日が本当のお別れ。実感なんてまだまだないけれど、とりあえず寂しさで君に連絡しないようマッチングアプリを入れた。
明日も泣いちゃいそうで怖いな、泣くのはずるいって分かってるのに。
終わってほしいのに終わってほしくない。
今すぐ君が大金持ちになって、家庭環境もよくなって、昔の奥さんと子どもも私たちの知らないところで幸せになって、気が使えるようになって、細かいことにも気が付いてくれて、いつもご機嫌で、愚痴が少なくなってくれたらいいのに。
なんて。そんなのもう、君じゃないから離れることを決めたのに。
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