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今日会いに行きたい!気になる土偶#089十日町市博物館

焼きたての三角スコーンはいかが?

思わず手を伸ばして…と、言いたくなるような三角形は実は土偶。
それも、あの火焔型土器と一緒に出土しました。

約5000年前の縄文時代中期

三角形さんかくけい土偶』

約5000年前に、主に東方地方~北陸地方で作られた土偶です。
どれも大きさは10㎝に満たないもので、その小さな三角形に肩や胸、へそのようなものが表現されています。

ここには見られませんが、中には男性器のようなものが表現されていたり、土器に貼り付けられたものもあるそうです。

このような小さな三角形は全国各地から出土しており、その多くは「三角形土製品・・・」とされています。

そのような中にあって、これらがあえて「土偶」と言われるには、あきらかに体の表現と思われる文様があることによるものです。

手足のある上半身を表しているもの

さらに特筆すべきことは、あの火焔型土器と同じ遺跡から出土していることです。

これらの「三角形土偶」が出土した野首遺跡・笹山遺跡は、共に縄文時代中期ごろに営まれた大集落でした。
2つの遺跡からは、火焔型土器をはじめとする膨大な量の遺物が出土しました。

国宝『火焔型土器』

火焔型土器はある一定の決まりごとに従って作られていますが、その中で大きさや形、文様に変化をつけ、よく見ると一つ一つに違いがあります。
その変化した形には、それぞれの土器が持つ意味や物語を表現しているとも言われています。

これらの「三角形土偶」も一つ一つに違いがあり、バラエティー豊か。
火焔型土器の変化と同じように、小さな三角形の中に表現されたものには、それぞれの意味や物語が隠されているのかもしれません。

三角形に施された文様から、私たちは何を読み取ることができるでしょうか。

*参考資料
縄文土偶ガイドブック 三上徹也 新泉社

©2024 のんてり
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