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海と風と猫と


ほんの数か月前、地域ボランティアが
作った地域猫のための餌場に、
ハワイの保護鳥、ネネが
猫餌を食べに行くのが問題として、
餌場は撤去、地域猫も処分か!?と
話題になった。
私も友人に頼んで、ハワイ州知事の
オフィスに抗議のメールを送ったものだ。

引っ越しを機に、ちょこと
彼女が産んだ4匹の子猫のうちの
1匹、わらびを家に迎えた。
ちょこの最初のお産で生まれたのは
4匹。
もち、あんこ、きなこ、わらび。
あんこときなこは、ちょことわらびを
家猫として迎えてからも、
ごはんを持って会いに行くと
いつもの場所にいた。
もちは最初の頃こそ、ちょこの
代わりにニャンズ村を仕切っていたのだが、
意地悪な黒猫にフルボッコにされたのか、
脱毛症になり、遂には姿を見なくなった。

2週間前から、もちが姿を
見せるようになって、私は泣いた。
ところどころ毛が生えそろっていないけど、
以前よりはずっといい。
「もち」という名前を認識しているのか、
私の声を認識しているのか、
「もち!」と呼ぶと返事をする。
今朝も、もちはニャンズ村にいた。
痩せた体を摺り寄せてくる。

もち

みんなにごはんをあげたら、
ビーチに向かって歩く。
小径の途中で、あられちゃんが
待っている。
今ではもう、体の近くに手を
持っていっても逃げない。

いつも1匹だけでいる、あられちゃん

ビーチでアージングをした後は、
もう一つのニャンズ村に
ごはんを持っていく。
猫の数はかなり減ってしまったけれど、
「おはよう!」という私の声を
認識してくれるニャンズばかり。

またビーチに向かって歩いて、
とらちゃんとくろちゃんと
ビーチでまったりする。
以前は、2匹ともごはんだけが欲しかったのに、
今ではごはんよりも
ナデナデしてもらいたい方が大きい。
干潮の時はいつもは行けないところまで
行けるから、溶岩の上を水際ぎりぎりの
ところまで行く私の後を、
とらちゃんがついてくる。
くろちゃんは、とらちゃんに遠慮して
少し離れたところで私たちを見守っている。

待っててー。

波の音、風の囁き、猫が
にゃごにゃご言う声。
私の休日の朝の始まり。

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