2人で1年育休を取った我が家の話〜2人で育休のススメ〜
初めまして、現在3歳のハルちゃんと0歳6カ月のアキちゃん、2児の母をしているうのりなと申します。
第一子は1年、第二子は半年、合わせて1年半の育児休業(産前産後休暇を含む)を夫婦で取得しました。父親が長期の育休取得をするのは珍しいらしく、どこで誰に話しても「いい人捕まえたね〜!」と言われます。
が、実は、夫は元々育休を取るつもりはありませんでした。それなのにどうして、我が家が夫婦で育休を取ることにしたのか、取ってみてどうだったのか、記憶を掘り起こしてまとめてみたいと思います。
夫も育休体験談をnoteに投稿しているので、こちらも是非ご覧ください。
https://note.com/kawauchi_/n/n906b3fad4c21
夫を動かしたのは”私”ですから!
私は、新卒採用で印刷会社の企画課に配属となり、ライターとしてキャリアをスタートしました。入社2年目で関わった「イクメン応援宣言事業」で、男性育休を推進している企業の社長と、育休を取得した男性社員への取材を担当。これが育児についてじっくり考え、”夫婦で育休”の大きなきっかけとなってくれました。
こちらのページから当時私が制作に関わったチラシが見られます。ページ中断の 関連資料 > 就活生向けリーフレット(2017年度版) が私が関わった制作物です。
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/shigototeijyu/1356851018832.html
先輩パパさん、その節はありがとうございました
上のサイトから見られるのは5社分ですが、実際は18社(育休パパが登場したのは14社)に取材させていただきました。改めて考えるとすごい数です。
1週間・2週間・1カ月・4カ月・1年と期間も違えば、1人目の育児、上の子がいる、里帰り出産で、妻とバトンタッチしてなど、状況もまるで違う育休パパの体験談。
育児は「仕事よりも大変かも」で、
「これまで以上に妻への感謝」が溢れてきて、
「子どもが可愛くてしょうがない」。
そして育休は、「かけがえのない貴重な経験になった」。
ほとんど全ての先輩パパが台本でもあるのかと思うくらい、そう教えてくれました。思い出を語るパパたちがうれしそうな表情をしていたことが印象に残っています。
マシンガンに次ぐマシンガンの日々
当時、結婚を前提に同棲生活をしていた我々。取材のたびに先輩パパの意見や感想を夫に共有していましたが、返ってくるのは「ふ〜ん」だの「へ〜」だのつれないリアクション。私の興奮がまるで伝わっとらん!(口が悪い)と、思いながらも一方的にマシンガントークをした記憶があります。
ちなみに、私が一番印象に残っているのは、奥さんと入れ違いで4カ月育休を取った3人のお子さんがいるパパの話。
このパパさんは最後に「全国のお父さんには、育休を3週間は体験してほしいです」と話されていて、なるほど3週間という期間がカギだ!と学習。「3週間くらいまでは可愛さが勝るんだね〜男性も3週間は確実に育休が取れる世の中になったら、ママといろんな苦労を分かち合えるのかね〜」なんて、直接プレッシャーを与えないように、でも前のめりで感想を話したものです。
体験談のシェアで育休パパを育てる
ここまで読んで、「はは〜ん、体験談を聞かせてその気にさせることが大切なんだ」と思ったあなた。そりゃあ、だって14人ですよ?いろんな状況の14人のパパが、みんな取ってよかったって言ってんですから。そんな話を聞いたら自分も育休取りたくなるでしょう。やる気の醸成、当事者意識の植え付け、育児に熱心なパパを育てる、パパ育です。せっかくなので夫が一番印象深かったエピソードも紹介しましょう。
・・・・・・。
あんなに!共有したのに!何一つ覚えていないなんて!!
じゃあ、なんで一年育休を取ったんですか?!
ママの変化がパパを変えた
育休パパの体験談を聞いて変わっていたのは、私(ママ側)でした。妊娠する前から、私が「2人で一緒に育休を取る」ことを大前提として捉え、「どのくらい長く取れるだろうか」を議題に上げていたから、夫は育休を取ることに疑問を感じなかったようです。
夫が育休を取ることにしたのは子ども好きだったからでも、イクメンを目指していたからでもなく、ママに「育休は何カ月にする?」と相談されたからでした。もしかしたらパパ育休普及の鍵はママの意識を変えることかもしれません。
しあわせとムムム
そりゃ育休中は働いているときよりも収入が多少減りますし、同期はずんずん経験を重ねキャリアアップしていきます。不安を感じる気持ちも分かる。そこで2人で一年育休を取ってしあわせだなぁと感じたことと、ムムムと感じたことを赤裸々に共有します。育休取ろうか検討中のパパさんや、夫にどうお願いしようかと悩んでいるママさんの背中を押せますように。
【2人で育休のしあわせ】
1.寝る瞬間の変顔や爪の伸び具合、頭の匂いの変化など
すぐに過ぎ去ってしまう小さな成長を共有できたこと
2.時間にも心にも体力にも余裕があるから
イライラが減ってハプニングも楽しめること
3.仕事で疲れているかなとか気にせずに
産後の精神不安定期に感情爆発をぶつけられたこと
4.予防接種や子どもの病院受診は
どちらでも対応できるようになったこと
5.ママが怒ったときはパパが、パパが怒った時はママが
子どもの逃げ場になれたこと
6.復帰後の働き方の擦り合わせや人生の見直しをじっくりできたこと
7.夫が料理人レベルに成長して毎日のご飯がおいしいこと
8.意外とお金の不安が少なかったし
保育園が一年無料になったこと(詳しくは夫のnote参照)
9.育児しながら家事をこなさなくちゃいけない時間が少なくて
子どもとぼーっと過ごしたり、家事に集中したりできたこと
10. 改めて、夫のことを尊敬し大好きになれたこと
【夫婦で育休のここがムムム】
1.同じことをしているのに、外では夫ばかりが誉められること
パパの育休はなんのため?
正直、1年間ずっと2人の手が必要なほど育児は大変かと聞かれたら、我が家はそうではありませんでした。でも、どんなに育てやすい子だとしても乳幼児の子育て中は自分の時間を費やす必要があります。私は、どうしても自分の人生の針が止まっているような感覚を覚え、子と2人きりの瞬間に不安を感じていました。
産後のママ、不安定過ぎ
我が家は完母だったので、私は子と長く離れることが難しく(夫がみてくれるのでできるけど、乳腺炎になる恐れがある)基本的には私が子と一緒で、夫が買い物や家事担当になることが多かったです。夫は自分の用事で1人で外出することもありましたが、私は母性ゆえなのか1人で何かしたいと思うよりも、子どもと一緒にいたいが勝っていました。
自分から望んで子と一緒にいるのに、自分の時間が止まった気がして不安になったり、ぶつけようのないイライラを抱えたり。どんなに家事育児の負担を夫を分け合っても、精神的に不安定になる瞬間はありました。そんな時、夫は無駄に言い返さず、静かに聞いて慰めてくれたのですが、きっと働きながらだとどこかで夫も爆発していたと思うのです。
パパ育休は妻サポ休と呼んだらいい
だから、パパの育休は子どものためよりもママのために、夫婦のために必要なんじゃないかなと感じました。育児休業ではなくて、妻サポート休業と呼んだ方がいいんじゃないかしら。母乳を与えたり、ママがいいと泣き叫ぶ子を泣き止ませることはママにしかできません。それと同じように、精神的に不安定になり、なんでもない瞬間に涙が出てしまう妻をいたわり支えることは夫にしかできません。
「2人で育休取ったって、男はやることなくて暇だろ〜」じゃないんです。育児だけを、家事だけをする期間じゃない。子どもとはもちろん、妻との絆を深める期間なんです。一度立ち止まって、人生100年時代の将来設計を2人で考えるタイミングとしてはめちゃくちゃベストだなと思いませんか。2人とも立ち止まっているけど無収入にはならないんだから(なんてありがたい)、多くの親が性別問わずにこれでもかってくらい活用する制度になっていくといいなと思います。
2人で1年育休、とってもいい時間でしたよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
夫よ、一緒に育休を取ってくれてありがとう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?