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3、4、5月短歌まとめ18首
去年の秋くらいにコロナに罹って短歌を投稿する習慣がなくなりましたが、今年の3月あたりに小さく再燃しました。(その頃の心境もよかったら見てください)
とはいえ、前ほど投稿ペースがあがっていたわけでもなかったので、月間でまとめるほど数がなく、3ヶ月分でまとめました。自分でも振り返りながら一言コメントを添えているので、不定期な短歌のつぶやきを見ていてくれた方もそうでない方も、楽しんでいただければ幸いです。
1.地に置いたペンのインクは掠れてる 水をかければ戻るだろうか
ペンのインクって使わないと乾くので、サボってたことが如実に出ます
2.たまにはさ逆を向いて寝てみればいつもと違う夢を見るかも
寝る向きっていつも同じですよね?
3.春の陽気に誘われて初めての喫茶店に連れ出された朝
新年度の風に乗って近所の喫茶店に初トライしました。
4.あの船に乗れば明日は海の上いつでも今を捨ててしまえる
フェリー乗り場が割と近いです。北海道に行きたいです。
5.電柱の花はいつしか無くなって添えてた君は癒えただろうか
知らない誰かに向けて詠みました。
6.眠れない苦しみなんて知らないか そうして笑っていられるのなら
同僚が不眠で欠勤したことを知った朝の職場でした。
7.中1で見越して買ったジャージがさ今でもちょうどいいサイズでさ
悲しいことにいまだに現役で着ています。20年選手です。
8.食べ物が満ちれば争いなどないとハトとカラスは餌まきを待つ
現場にはスズメもいたんですけど、音数でハトになりました。
9.スマホから水とピアノの音を聴き落ち着くはずと信じて瞑る
効果があるかわかんないですけど、寝れない時はyoutubeでヒーリング音楽を流します
10.虫たちを法で裁けず暴力で不法侵入の罪を罰する
家の中に湧く虫は本当にどっから入るんですかね。許せないです。
11.隣との見えない境を振り分けるこれはそちらの雑草ですよ
隣の家と庭が地続きなので、たまに困ります。
12.海底のトンネルをゆく我ひとり地図の上では存在が消ゆ
海の下を通るトンネルの中でGPSを起動したら、僕のことを見失ってました。
13.何事もないまま今日が閉じていくドラマも同じ展開ばかり
平日は起きて出社して帰宅して寝て起きての繰り返し。何もないことを何もないままに短歌にできてちょっと嬉しいです。
14.ヤツのいたことをたまには思い出すあのマンションの角部屋の窓
大学時代からの1番の友人が消えたので、たまに思い出してやります。
15.春が過ぎ夏来る部屋の片隅に冬の名残が居座ったまま
新潟の春は一瞬すぎて、防寒グッズを片付けるタイミングを見失ったまま夏が来ます。
16.真夜中の向こうに見える窓灯り寝れない夜を共に過ごして
事情は違うかもしれないけど、深夜に起きてる人を見つけると妙な仲間意識が芽生えます。
17.「生きてる」と叫び続けて存在を示さなければ死んだも同然
たぶんこの時なんか苦しかったんでしょう。よく覚えてないです。
18.記憶なら口いっぱいに頬張ったチロルチョコはやけに小さく
子どものちっちゃい口にはチロルチョコって大きく感じて特別感がありました。
以上、18首です。ひとつでもあなたに届くものがあれば嬉しいです。こうして振り返ると、やり場のないネガティブなシーンが多いですね。自分でもびっくりしてます。歌集とか読んでると、自分の切り取り方とか言葉選びとか色々足りてないことはよく分かるんですけど、その気付きを短歌に落とし込むのはなかなか難しいです。数もこなしたいですが、ひとつの短歌に費やす時間も削りたくないので、マイペースに頑張っていこうと思います。
ここまでお付き合いありがとうございました。
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