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【書評】28歳からのリアル

<本の概要>

タイトル通り28歳の成人に向けて書かれた本。人生の1/3を迎えるタイミングで、若手社会人として最も脂が乗っている時期と言われている。本書は「仕事・結婚・お金・住まい・健康・親・常識」という7つのテーマに分かれており、残りの2/3の人生を有意義に過ごすために今考えるべきことについて語られている。

<この本を読んだきっかけ>

新宿の紀伊国屋で本書を見つけて衝動買い。私もつい先日28歳になったばかりということで、正直タイトルに釣られたという部分が大きい。自己分析を改めて行っている最中、今後の将来についてこのタイミングでしっかり考えたいと思っていたということもあり本書を手に取った。

<読書後の感想>

良くも悪くも当たり障りのないことが書かれているなという印象。データを元に「平均的な28歳はこうだ」というペルソナ的なものが描かれているので、同世代の相場観を知ると言う意味では面白い本。散財癖がある私に取っ28歳の平均貯蓄が200万というデータは衝撃だった。ただし、180ページ中で7つものテーマを扱っているの、1つ1つの中身は正直薄く、表面だけなぞって終わりと言う感は否めない。裏を返せばそれだけ読みやすい本なので、考えるきっかけ作りとしては丁度良い1冊。

<本を読んでの学び>

本書の全テーマ内で一貫して語られているのは、「どういった人生を歩みたいのかをまず考えて、そこから逆算して今やるべきことをやりなさい」ということ。様々なビジネス書や自己啓発本でも語られている内容ではあるが、やはりこれは重要であると思う。目的意識を持って行動しろということだ。

特に興味深かったのは仕事に関しての部分。仕事との関わり方については大きく分けて3つの選択肢がある。今の職場で頑張る・他社に転職する・独立するのいずれかだ。自分にはどの選択がベストなのかを考えさせた上で「なぜその選択をするのか」という問いが投げかけられている。

何となくで転職しようとするのは愚の骨頂だと書かれているが、少し前の私がまさにこの状態だった。今の職場が腑に落ちない・漠然と今の環境を変えたいくらいの気持ちで転職を考えており、明らかに感情に流された転職検討だったなと反省させられた。あのまま無意味に転職してたら、間違えなく転落の人生だったと思う(そんな軽い気持ちで転職しようとしても拾ってくれる会社はないと思うが)

幸いなことにその後配置転換があり、今は自分が天職だと思う仕事ができている。今携わっている事業を黒字化したいという明確な目標もある。とはいえそれは偶然の賜物で過ぎないし、いつまで今の事業が存続できるかも保証はない。外部環境に依存しない範疇で自分の中でも「どうなりたいか」は常に意識し、今のうちに身につけておくべき知識・スキルを細かく洗い出す必要があると本書を読んで感じさせられた。

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