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ふたしかなもの

"きらい"とか"絶対にいやだ"って
確かに嫌なもんなんだけど、
心の底から沸々じわじわと
湧き上がってくる"嫌い"に出会うからこそ
何に対して素晴らしいと感じられるのかとか、
"すき"や"大切"がようやっと分かるようになる。

そこでやっと初めて
目の前にある当たり前が
当たり前じゃないことに気がついて
尊いものだと思い知らされて、
周りにはいつだって変わらずにいてくれる
味方であってくれる存在に
囲まれて生かされていると知る。

"きらい"や"いやだ"を
味わえば味わった人にしか
見えてこない世界があって、
その人が突き詰めた分だけ
同じ深さの傷もつく。
それがまたその人を強くするし、
同じだけ優しくもする。

命、存在している限り
どこまででも進めるし、
味わおうと思えばどれくらいも
味わうことだってできる。

理解できることが多ければ多いほど、
深ければ深いほど
人は丸く、温かく、そして
見守って信じるだけという形の冷たさを兼ね備える。

そうやって"きらい"なものを突き詰めたり、
"すき"に出会ったりして
ふたしかな毎日を誰もが歩んでいる。

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