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【少年時代】#8 「疾走」

少年はいそいでいた。
誰よりも早く、そこにいきたかった。

周囲に目もくれず、寄り道もせず。
誰よりも早く、そこにいきついた。

見上げれば、次の目標がある。
振り向けば、誰もいない。

あぁ、これは天へとのぼる道なのだ。
さりとて戻る術もなし、風を背に受け、また走る。

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