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会社の行動指針つくりました

テレワークにより対面でのコミュニケーションが減少し、ちょっとした行き違いから疑心暗鬼が生まれてしまうことに課題を感じていたときに、何か「よりどころ」になるものをつくろうと思ったのが、次の行動指針です。

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行動指針を策定にするにあたってどのような考えでつくっていったかを、書いてみました。

どのような職場にしたいか

まずはどのような職場にしたいかを考えました。その際に参考になったのが、「心理的安全性のつくりかた」という書籍にあった、"学習する職場"をつくるためのマトリクスです。

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健全な衝突を繰り返しながら、学習し成長する職場をつくるには、仕事基準の高さと心理的安全性の高さの両方が必要です。

仕事基準とは、単純に目標を高く持つことではなく、粘り強く行動したり、新しいやり方を模索したり、繰り返し考え抜いたりと、目的を達成するために困難でも貢献しようと努力することです。

心理的安全性とは、率直に意見を言い合える「話しやすさ」、トラブルや難しい課題に取り組む際の「助け合い」、変化に合わせて新しいことをに取り組むための「挑戦」、多様性を活かすための「新奇歓迎」が担保され、良い仕事に力を注げる状態のことです。

仕事基準が高くても、心理的安全性が低いと、ただの「きつい職場」になってしまい、逆に心理的安全性が高くても、仕事基準が低いと「ぬるい職場」になってしまいます。

きつい職場やぬるい職場は、私自身も「ああ、こういうときがあったな」と心当たりがあり、理想的な職場づくりをするためには、のぞましい行動を定義することが必要だと考えました。

9つの行動指針

それでは、実際に策定した9つの行動指針について解説したいと思います。

1、小さな成功を創り出し、再現性を高めることで成果を最大化する

いい仕事をしたとしても褒めてもらえない(認めてもらえない)ことがよくありますが、それは組織としても成長の機会を逃していると思います。

小さなことでもいいので成功を生み出すことを推奨し、その場限りで終わらせるのではなく、再現可能な要素を探しだし、みんなマネをすることができれば、仕事のスケールや大きな効率化につながると思います。

2、御用聞きではなく、顧客の課題を解決する

顧客の言っていることが、常に正しいわけではありません。言われたことをやったからといって、顧客に成果をもたらせなければ意味がありません。

顧客自身が課題をうまく整理できていない事も多いので、顧客の立場に身を置いてみて、何が課題か見極め、本質的な解決に導く事が価値につながると考えます。

これは、顧客と対峙する営業担当だけの話ではなく、その営業担当と対峙するスタッフ部門にも言える事だと思います。

3、できない理由を探すより、何ができるかを考える

取組みべきテーマを提示されたときに、問題があればそれを指摘するのはいいでしょう。ただし、問題を指摘するだけで行動を起こさないのではあれば、文句を言っているだけになってしまいます。

自分ではどうしようもできないことは制約条件としてとらえて、その上で自分で解決可能な事は何なのかを考えることが重要です。

4、目の前のことを「自分ごと」としてとらえる

どのような仕事においても、必ず自分の仕事と他者の仕事は影響しあっています。しかし、大企業になればなるほど役割分担の意識が強くなるので、当事者意識を失いがちです。

当事者意識を持てないと、その仕事をより良くしようという行動ができなくなるので、直接的な担当ではなかったとしても「自分だったどうする」という考え方が必要です。

5、その仕事がどんな成果を生むのか問い続ける

失敗の要因のほとんどは、やっても成果につながらないことをやり続けていることです。しかもたちが悪いのは、何かを「やってはいる」ので、それで仕事をしている気になってしまうことです。

いまやっていることがどのような成果を生むか考えながら仕事をすることで、「もっとこうしたら」という改善にもつながるし、「これはやらなくてもいいのではないか」という効率化にもつながります。

6、感謝の言葉を一回でも多く伝える

自分が成果を出したときは、それを誇りたくなるの当然ですが、その成果は誰かの支えによって成立しているということを忘れていけないと思っています。

そうした感謝の気持ちを胸に秘めているだけはなく、しっかり言葉で伝えることで、お互いが「この組織にいる価値」を感じられるチームであるべきだと思います。

7、仲間の仕事を理解する為に、自ら声をかける

仕事のちょっとした「悩み」を誰かに相談するのって、結構勇気がいりますよね。こんなことで悩んでいるって思われたくないとか、忙しいひとに相談するのも申し訳ないなと思ってしまうものです。

また、自分の仕事に余裕がなくなると、他者の仕事に興味関心がなくなりがちです。

職場の仲間がどんな仕事をしていて、今どんなことに悩んでいるのか、気軽に声をかけ合って、ちょっとした助け合いが頻繁に生まれる、そんな信頼しあえるチームにしたいと思います。

8、受け入れられない意見も、受けとめる

目的を達成するための方法論をめぐっては、しばしば衝突がおこるものです。こうしたタスクに関する衝突は組織を高め合っていくために健全だと思いますが、人間関係に関する衝突は負の要素しか生み出しません。

仮に誰かが、受け入れられないことを主張したとしても、「こういう考え方があるんだ」「どうゆう背景でこうした主張をしているのだろう」と、まずは相手の意見を受けとめるが必要だと考えます。

9、一人で解決するよりも、仲間と解決する

自分ひとりで問題を解決した方が責任を果たしているような気になります。ただ、仲間の力を借りた方がより良い解決策が生まれる可能性がありますし、大きな力を発揮できるものです。

結果としては、仲間と解決した方が成果が出やすいので、一人で解決する力よりも仲間を巻き込む力の方が、重要なスキルだと考えます。

まとめ

「こういう職場をつくりましょう」という掛け声をかけるのではなく、指針に沿って行動すれば、理想的な職場に近づくように考えて策定しました。

あとは、行動指針をどうやって浸透できるか重要だと思うので、朝礼で唱和するようなやり方ではなく、良い職場になっていることを実感として持ってもらえるように、自ら率先垂範していきたいと思います。

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