卯刻、悪夢は参りて
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気づいたら歩いていた少し古風な和式の街づくり。
祭りという訳でもない賑やかでした。
自分の格好は覚えていません。
誰かと誰かで一緒に歩いていて、
「あそこの蕎麦屋さんに行こう」と。
石垣道を歩いていました。
街だったはずなのにいつの間にか石垣道。
夢ではよくある変だと思う事が普通だと思っている事。
入ってみるとまた古風でかつ実用的な店の造り。
心地良いと座敷に座っていると
いつの間にか周りには家族がいました。
「あれ、(誰か)と(誰か)は?」
母が僕の腕を強く掴み
「早くご飯食べなよ、美味しいから。」
ああ、そうだ、けど痛いな。
と母の顔を見たら蛍光色の緑の顔に
顔のパーツは蛍光色の紫で構成されていました。
え。
周りの人を見ても体格は違えど同じ顔。
怖い。
全力で逃げ出しました。
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気づいたら違う誰かと温泉に入っていました。
いや、上がったところだったかな?
ロッカーに荷物を入れて街に行こうと。
途中で合流した友達とちょっとした団体で
そこで(何か)を話し、私たちは帰るね。とあの人。
あの人と一緒にいたあの人は覚えています。
あの二人付き合ってるのかな?
といったことを考えながら
一人だったか、誰かとだったか。
「あそこの蕎麦屋さんに行こう」と。
また、いつの間にか石垣道を歩いていました。
暖簾をくぐって座敷に座る。
そこでまた家族が周りに。
夢だと記憶が曖昧になっているものです。
「あ、今日は家族とご飯にきてたんだっけ」
でもなんでこの先輩たちもいるんだろう。
僕が一人暮らしを始めてからの先輩なのにな。
違う、何かが違う。
ああ、これだ、また緑と紫。
逃げないと。
いつの間にか腕も足も掴まれていたはず。
近い。怖い。
力任せに振り解き、昨日と同じ道で逃げた気がした。
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気づいたら小学校の時の通学路だったか、
春の訪れの香りを漂わせる梅林。
そこを歩いていました。そんな気がした。
何だったんだ。と視線を上げると。
緑の葉に紫の実。
顔の大きさ程もある
崩れたラズベリーのような「何か」
そこら中に咲き誇り、そこら中を這い回る。
怖い。こっちに来る。
体が動かない。
誰もいない。
足に触れる。
何も問題がない
足は紫色になっているけど。
何も問題がない。
嗚呼、そうか。
何も問題がないって事は。
これが見えてるって事は。
僕ももう終わっていたんだ。
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以上です。こわかったです。
その後も緑と紫の残像が見えて眠れませんでした。
ちょっと本当に今日眠れる気がしません。
ここで一曲。
悪夢といえばね。
感情が動いた時に価値は発生します。その時に頂ければ幸いです。