睡眠時無呼吸症候群と夜間頻尿

お久しぶりの投稿になります。
最近患者さんのお話を聞いていて、「寝ても日中すぐ眠くなる」「しっかり寝ているのに翌朝疲れが残っている」なんて声が多いです。
以前にも睡眠の質に対して記事にしましたが、ふと「なぜ質が悪くなるのか」を考えた時にタイトルの2つがパッと頭に思い浮かびました。もちろんこの他にも色々とあると思いますが、今回は上記二つに対して対処方法を記事にしていきます。

【睡眠時無呼吸症候群】


10秒以上無呼吸の状態が1時間に5回以上あることが一般的な一般的な意義とされています
当然ですが、無呼吸状態になることで体内は低酸素状態になるので心臓や肺、血管に負荷がかかるため、様々な疾患のきっかけになりかねません。
特に認知症では健常者に比べて2.2〜16.5倍(種類によるので幅はあります)やパーキンソン病の発症率も20〜60%も発症率が高くなるデータがあります。

近年では肥満傾向にある方が増え、この睡眠時無呼吸症候群の罹患率も増えていますが痩せている方でも発症することがあります。
特徴としては小顔であったり下顎が小さい、顎が後退している人、扁桃腺が大きい方です。
その他には年配者で顔面や咀嚼筋が低下していることが原因としてあります。

【治療方法 リハビリ】


治療方法としては装具、すなわちマウスピースの装着です。
マウスピースを着用すると、下顎が数ミリ前方に出るので呼吸しやすくなります。
その他には運動療法です。
「あいうべ体操」あ、い、う、ベー と声を出しながら口を大きく開き、最後はベロをベーっと出します。
その他には、ベロをベーっと出す(5秒)、ベロを上顎と下顎にギューっと押し付ける体操(10秒)、ベロを口の中で大きく回す体操(左右5回)をしてあげると舌ベロの機能がよくなります。


肥満ではない方は是非試してみてください。

【夜間頻尿】

夜間頻尿とは睡眠中に尿意で目が覚めてしまうことが一晩で2回以上あることとされています。
泌尿器系の疾患を除いて、女性や高齢者に多いのは脚が浮腫む方に多い傾向です。

【なぜ浮腫む人に多いのか】

夜間頻尿の方の多くは寝る前にトイレで排泄を済ませてから布団に入ると思います。しかしなぜ浮腫むのか?
排泄し膀胱などには水分が抜けますが、横になり寝っ転がることでふくらはぎや足首、足先に溜まった水分が膀胱や腎臓に戻ってしまいます。
そのためにまた尿意を催すというメカニズムになります。
ですから、脚の浮腫みを解消してあげることが夜間頻尿の対策の一つとなります。

【具体的な方法】

夕方に30分ほど画像のように足を高く上げます。(本来は椅子や台に足を乗せて)そのまま足首を上げたり下げたりします。
もちろん30分ずっとやっていると疲れてしまうので、休みながらしてあげると良いです。

完璧に浮腫がなくなるわけではありませんが、少しでも皮膚に余裕が出ればOKです。
これを続けてもなかなか解消しない場合には、着圧のストッキングなどを着用するのも一つ手段なので試してみてください。


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