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本が読めなかった私が読書好きになるまで

秋ですね!皆さん読書を楽しんでますか〜?今日は、読書嫌いが好きになるまでのわたし個人のつぶやきです。

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私は字を読むことがとても苦手な子供でした。視力は2.0あり、かなり遠くにいる人でも見分ける事ができましたが、本を読むとなると「む・か・し・む・か・し・あ・る・と・こ・ろ・に」と1字ずつしか読めなかったのです。

まず声を出して1字ずつ読み、聞こえた自分の声を心で復唱して音で理解するのでなかなか進みません。

また、同じ行を何度も読んだり、行を読み飛ばしたりするので、読むという作業がとても大変なのです。文字を読み始めると体じゅうがイライラして本を引きちぎりたくなる程で、とても劣等感がありました。今思うと、何らかの学習障害があったのかもしれません。

困ったのは夏休みの宿題の読書感想文です。どうしても読めないので読書好きの妹に頼んで〝はじめに〟と〝あとがき〟を読んでもらって、なんとか感想文を書くしかないわけです。

でもさらに困ったことに、妹は1行くらい音読すると、スーっと本の中に意識が入り込んでしまい、一人で黙読してしまうのです。何度注意しても1〜2行しか意識がもちません。なので結局、宿題は〝はじめに〟の最初の1ページと、〝おわりに〟の1ページずつを読んで、挿絵から創造して感想文を書くという苦しさ…笑えます。

本がまともに読めるようになったのは、社会人になり、その後に大学の通信教育を始めた20代頃からです。

初めてのスクーリングの時、ある教育学部の先生がおススメ本100冊の一覧をくれたのです。授業で紹介された興味深い内容の本もあり、本気で読書に取り組もうと挑戦し始めました。

まずは、一覧表の順番に図書館から借りては読んでいくことにし、読んだ本の題名と作者を記録していくことで達成感がアップしていきました。

初めの数冊で、とても興味をそそられる本と縁できたことも挫けずに続けられた要因かもしれません。

記憶にあるのは、
『狼に育てられた子 アマラとカマラの養育日記』これは文字数は少ないけれど内容が衝撃的で、読み進めないわけにはいきません。インドの捨て子が狼に育てられ、人間に保護されてから人間社会に馴染むまでの実話です。人間の潜在的な力の凄さに震えました。

また、虐待とかネグレクト(放任)などの言葉や概念を知るきっかけになった本があり(題名は忘れました)、真っ暗な押し入れの中で育った5歳の子供の話で、発見されるまで時々パンと水を与えられていたという衝撃。貪るように読んだ私は、思い返すと、自分自身の生きづらさを理解したい、克服したい、という突き動かされるものがあって、それが知識欲に結びついていたのかも知れません。

また、通信教育の課題として出された、ニーチェの〝ツァラトゥストラはかく語りき〟や〝無知の知〟などの哲学的な本にも挑戦しました。あれ?無知の知はソクラテスでしたっけ?もうすっかり忘れてます、お恥ずかしい、ポンコツです!

やはり、興味深い本、知識欲をそそられる本に出会うと、自然に次々と読み進める事ができるもんですね。そうこうしているうちに気付けば読書好きになれちゃったというわけです。

読書に対する抵抗感がなくなってくると、文学の世界にも少しずつ踏み入れるようになり、本の世界に浸るという楽しみを味わえるようになりました。これは本当に幸せなことです。

舞台は日本のみならず、世界各地へ飛び、過去から未来まで時も越えて、性別や職業や人間以外の動物にまで、意識を自由に重ねては追体験ができることに、はまっていきました。

本を読むことは、たくさんの人生を経験することだと、どこかで読みましたが、本当にそうですね。量は少ないですが、狭い自分を広げてくれた読書は、私にとっては奇跡です。家族からは「あんなに嫌いだった本が手放せないなんてねぇ、不思議だ」と言われます。

とはいえ、読むスピードが遅い私は、時間が限られている以上、良質のものから読むように心がけました。

当時は漫画でさえ時間がかかるし、読む苦労は本も漫画も同じなので、少ない機会を質の悪いもので埋めてしまうのはもったいから、と思ったのです。

なので、偏らないように、広げられる範囲で名著から、長く読み継がれているものから読むようにしました。

親に読み聞かせなどしてもらえなくても、読書嫌いだった私でも、稚拙な表現ではありますがついにはnoteで文章を紡ぐようになったことも奇跡です。読んでくださる方々のおかげです。

つたない文章ですが、これからもどうぞ宜しくお願いします。

近年、老眼などのポンコツさで読みにくくなったものの、読書への欲求はつのり、購入済みで読めてない本が増えてきました。私にとって本は宝物!のんびりマイペースで読んでいきたいと思います。

ではでは、今日はこんなところで。
いつも、本当にありがとうございます🤗


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