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覚悟の瞬間

この2年の中で、結婚、妊娠を経験して、その節目には「覚悟」があったと思い返していた。

ひとの生き方は多様で、それぞれの道は自分が選択していると思う。
「いや、こんなはずじゃなかったのに」と思われる方もいらっしゃるかもしれないが、一つ一つの今までの選択、考え方の結果が「置かれている現実」をもたらしている。

自分の人生を思い返してみると、何となく直感でこっちがいいかなと選択することもあったし、どうしても自分では選択しようがないまま過ぎていくこともあったし、何も考えず無意識に流れていくこともあっただろうと思う。

ただ、結婚と妊娠に差し掛かる瞬間には、自分は確かに「覚悟」を感じる経験をした。これは、本当にありがたいことだったと思う。

その「覚悟」は、自分の未来を全部丸ごと、全部ひっくるめて引き受けてやろうという、そんな気持ちになれた時に感じるものだった。

どうなってもいい。
それも含めて楽しんでいこう。
味わっていこう。

そんな気持ち。

妊娠のことでいうと、なかなか妊娠ができなかった時、ほんとに不安でしょうがなかった。この先、見通しもなく、もやもやとした不安が続くのか。どんどん悲観的な未来を想像してしまいそうになっていた。

そんな期間が半年ほど経過した時、お腹の中に命が宿ったと知った。それでもまだしばらくは不安定な時期が続いたので、安心はできなかった。

二回目の産婦人科の検診の時、順調に妊娠ができているか、待合室の椅子に座りながらぐるぐると頭の中を不安が駆け巡っていた。

そんな時、ふっと「覚悟」の気持ちが生まれてきたのだった。

どんな未来も受け入れよう。
どうなっても大丈夫。

なぜ、そう思えたのかはわからない。
でも、そう思えた瞬間、自分の人生が何者かによってコントロールされているのではなく、自分自身が選んで、その選択を味わうために、生きているのだとパワーが湧いてきたのを感じた。

自分がすばらしいから信じられるわけでは決してない。どんな自分でも自分で在れる限り大丈夫だと思えた。そんな感覚を大事な節目の際に感じられたことがうれしい。

これからも道に迷ったり、自分を見失いそうになったり瞬間も多々あるだろう。
そんな時には、「どうなっても大丈夫」と思えた自分がいたことを思い出して、また、どうなるかわからない、この不器用でおもしろい人生を味わっていけたらと思う。


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