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シュトーレンを作ってみた(エッセイ)

 シュトーレンに憧れて数年。

 熟成させて、クリスマス前に少しづつ食べるという、伝統的な雰囲気に魅力を感じていた。それと同時に、これは美味しいのだろうか?とも思っていて、なかなか手を出さずにいた。

 今年こそ作ってみようと、まずは、シュトーレンがどのようなものなのか、確かめることにした。

シュトーレンのスライスとコーヒー

 東御市の、問 というカフェにて。

 ホールで販売しているシュトーレンをスライスにしたものを、お試しできる。ホールで買う前に安価で気軽に試すことができる。とても気が効いている。

 問 のコーヒーはとても美味しく、美味しいコーヒーと共に食すシュトーレンは、りんごの赤ワイン煮が載って、魅力的な味であった。

 しかし、こちらのシュトーレンは、バター、砂糖などを使っていない、とあり、これが一般的な味なのかという話になると、話は別であった。

 さて、満を持して本日、自宅で作ってみた。栗原はるみさんのレシピだ。

 一次発酵、二次発酵、とレシピを見ながらプロセスを経る。

 むむむ、しかし、待てども待てども、いつまで見つめようと、どこで何を間違えたか、おそらく捏ねが足りなかった(いや、むしろ全く捏ねなかった)のか、全然膨らまない。

 栗原はるみさんのレシピは、パン作りの常識を知っている人が作ることを前提になのか、「よく捏ねる」という説明がなかった。

 パン生地作りは全てホームベーカリーにお任せしている正体がここでバレた。

 膨らまないままの生地をオーブンに投入。オーブンの中を見つめる。オーブンの中でも原型を留めたままの生地は、それでもバターの良い香りを放ちはじめた。

 180度で30分。完成!

 焼き上がりは、美味しい材料をふんだんに使っているだけあって、クッキーのようにサクサクしていて美味しい。もしやこれがシュトーレンというものなのか?

ラップをして熟成中

 クッキーのようなものが焼けたよ!の声に家族が集まる。紅茶と共に食す。好評。ズッシリして、すぐにお腹いっぱいに。

 正しいシュトーレンがどのようなものなのかわからない。それでこそ、私のシュトーレンへの憧れは続くのかもしれない。

 また違うレシピで試してみよう。

 唯一、最近値上がりしているバターを、150グラムも使ったことを、気に病む気持ちが止められないのだが・・・。



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