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これは小説です。

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勢いで初めてみました。 短編小説を投稿していく予定です。マガジン名悩み中。
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2021年3月の記事一覧

路上に立って口にするそれは

路上に立って口にするそれは

 ある道でブツブツとつぶやく男が居る。毎日通勤時に私はその道を通るのであるが、正直不愉快で仕方がない。関わりたくないので速足に過ぎていくのであるが男の声は時折聞こえる。
「ゆで卵をダメにしてしまった」「バターを帰りに買ってこなければ」
 そんな文字列として並べれば他愛のない言葉をたった一人で会話でもなく呟いているから気味が悪いのである。
 今日も歩いているとその男が通った。
「仕事に行きたくない。

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多重世界線での重なりに触れる

多重世界線での重なりに触れる

「では、あの時見たのはなんだったのか」

男が私に向かって問う。私はその問いにもはや困惑すらしなくなっていた。それはここ最近立て続けに起こっている出来事だったからである。

「私が見た景色は嘘だったということになるのですか?」

「えぇそうですね。」

 私は警官という身分以外を剝いでしまえばただの一人の男である。目の前の加害者が言っている荒唐無稽なことにはそう返すしかなかった。

 男は男女のカ

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