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短歌

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2018年9月の記事一覧

吃(チー)を読む



吃(チー)から

 ○ フリルレタス (岩尾淳子)から 

新曲の「みんなのうた」を聞きながら少し残ったカフェラテ捨てる
ふつかほどきれいな紙幣を持ちあるく額紫陽花に触ったりして

新しいことを始める予感がするのだ。きっとカップの底に冷え残ったカフェラテ、昨日までの柵(しがらみ)を、ふっと捨て去るようにして、新曲に明日の言葉を聴いている。
ピン札を持ち歩く。背骨が真っ直ぐピンとなる、新しい

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いけないことをした

昼の月のように掠れる台本の言葉はきっと息が足りない
昼の月、押しても押しても掠れてる言葉にきっと息が足りない
子や猫を目にしたとおり屈んでは骨を近づけ母の落葉
かつて銃を握った革の手袋のテカリのような痛みの月は
便座のかたちがうっすら残る家族とは消えてもどこかに残るスジあと
電球の明かりにうなだれ縦書きの文字はねむりの宙吊りになる
歩き出す歩幅どおりに止みはじめ雨を引き継ぐ雲の切れ切れ
煮こぼれの

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去年の今日、詠った歌(推敲済み)

朝顔の種に大きな傷があり群青色の空を咲かせる
深く深く海底にまで眠りつくなべてはみんなは海藻だった
さざなみの寄せくる湾のその奥に水の老いゆくすがたをうつす
夕暮れの窓がつぎつぎひかるころぼくらは都会の難民になる
さみしさの果てが洋上沖ならば白夜に歌う黒鍵だけで
#短歌