見出し画像

わたしの本棚27夜~「FACT FULNESS」

☆「FACT FULNESS」ファクトフルネス ハンス・ロスリング著 日経BP社1800円+税

 世界はわたしが思っていたほど悪くないんだ、というのが読後、まず一番の感想でした。思い込みや憶測によって、事実が歪んでいること、自分の世界に関する見解が間違っていることを知りました。

例えば質問1、現在、低所得国に暮らす女子の何割が、初等教育を修了するでしょうか? 答えは、60パーセントにものぼる。文字の読めない子どもがいるとか、手伝いに忙しくて女子は教育をうけられないといった映像や見聞を思い出して、もっと少ないかと思っていました。完全な思い込みでした。などなど。

 この本は、10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しくみる習慣が描かれています。世界の事実に関する13の質問があり、そのそれぞれに10章に分かれて説明があり、11章、あとがきではデータの読み取り方、まとめが書かれています。そして、著者は謝辞のなかで、「世界を本当に知ることができたのは、誰かと一緒に過ごしたり、話しあったりした経験からだ」と述べています。また、著者の娘さんであり共著者に名前を連ねるアンナさんは「ファクトフルネスを通じて人々に伝えたいのは、情報を批判的に見ることも大事だけれど、自分自身を批判的に見ることも大事だということ」と情報化社会を生き抜くには、情報を疑う力や自分の頭で考える力が必要と述べられています。

「事実に基づく世界の見方」は、誰もが持っている10の本能を抑えること。この本は10の本能を解説し、抑え方を教えてくれています。「ファクトフルな世界の見方」本能が引き起こすとんでもない勘違いにきづき、それを正して世界をみる方法です。それをこの本は教えてくれています。

#ファクトフルネス #ハンス・ロスリング #FACTFULNESS #読書の秋2020

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?