見出し画像

【詩】Short-Forest

画像1

Short-Forest


短い森を消去法で選択してボタンのないコントローラー持たされて
パンクしたコーラの泡をぶちまけて生えてくる花を摘んで
電線にシャボン玉ぶつけていく

足跡がないから歩けない
でも、やっぱり湯気はあたたかそうだからコントローラーは手に馴染みきってふやけ始めたぐらいだけど
それぐらいわたしの手として手だから

蹴りたい石が蹴りやすいかどうかなんて知らない

手放しでスキップできることを、ありがたいと思う
喉から手が出せたら、うれしいと思う

短い森に小さく拍手して、(ブラボー)
大げさな呪文を情けない足音のために唱える

それぐらいの速度で弾んでいきたい
                           

/とわさき芽ぐみ 2021.8.7

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?