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「推し」から学んだ、ヒトを惹きつける方法

この記事は2024年4月21日に更新されました。


「多くの人から好かれたい」

「自分のコトを応援してもらいたい」


ここにきて、ようやく”ファン”の重要性に気づいた。2023年の頭からInstagramでのSNS運用を続け、最近ついに5,000フォロワーを超えた。その喜びもつかの間、目の前には大きな壁が立ちはだかっていた。


「このアカウントには………”ファン”が付いていない…。」


絶望した。机の上で頭を抱えて…。薄いフォロワーだけが増えても、濃いファンが増えければ健全な活動を続けることはできないからだ。

今の私のアカウントの現状は、慈善活動と言っても過言ではない。でも、これから先、その活動を本格的に続けていくには、その活動で生活していくには、どうしてもお金が必要になってくる。賛否両論あるかもしれないが、”地獄の沙汰も金次第”なのだ。

つまり、その活動やその人自身を応援してくれるファンがいなければ、その活動が、その人の生活が、成り立たないというワケだ。

SNSを運用しているすべての人に、声を大にして伝えたい。


「人から好かれて、応援してもらえる、太陽のような存在にならなければならない」


と、そんなことを考えていたとき、脳内に電流が走る。


「”推し”から学べることがあるんじゃないか?」


”推し”という言葉には、引力を持つ惑星のように人を惹きつけて止まないナニカがある。この記事では、そんな”推し”から、ファンがつく人の条件を考察していく。




「推し」と「ファン」の定義


話を進めるにあたり、認識の齟齬が生じないよう、この記事で最も多く扱うであろう言葉「推し」と「ファン」の定義を明確にしたい。Wikipediaを調べてみたところ、それぞれ以下のような意味があるようだ。

「推し」とは…
主にアイドルや俳優について用いられる日本語の俗語であり、人に薦めたいと思うほどに好感を持っている人物のことをいう[2]。

推し - Wikipedia

「ファン」とは…
特定の人物や事象に対する支持者や愛好者のこと。「熱狂的な」を意味するファナティック(英: fanatic)[1]の略。

ファン – Wikipedia


「うん、ちょっと長くてわかりづらい。」


ということで、「推し」と「ファン」の意味やその関係性をもう少し分かりやすく以下のとおり再定義してみた。この記事では、以下の定義で話を進めていく。(あくまでこの記事内での定義として留めてもらいたい。)

推し:単なる”好き”だけでは言い表せないほどに薦めたいと思える人や作品
ファン:好きな人や作品などの支持者(または愛好家)



人を惹きつける人の3つの条件


私には推しがいないので、ファンの気持ちが分からない。ゆえに、推しやファンに関する記事や本を読み漁ることにした。

その結果、「推される人」に共通する大きな条件が3つほどみえてきた。他にも細かい条件はあるだろうが、現時点では主要な条件が以下の3つだという結論に至った。以下でそれらの3つの条件について、詳しく説明していく。


① 共感できる


「その気持ち…わかるッ!わかるぞぉおお~~!!!」


人の脳には、ミラーニューロンと呼ばれる神経細胞が存在する。ミラーニューロンは、”ほかの人の行動を見たり聞いたりすることで、あたかも自分がその行動を体験しているかのように感じ取る細胞”だ。

この細胞のおかげで、人は「共感した対象≒自分」のように認識することができるため、「共感した対象を応援する≒自分を応援する」の式が成り立つものと考察できる。つまり、深く共感してくれた人は、共感した対象のことをあたかも自分ごとのように応援してくれるようになるのだ。


■ 共感してもらうためのTips

  • 目的や価値観が共有されている

  • 感情の変化を言語化して伝えている

  • 努力を要する成長ストーリーを紡いでいる(頑張る姿がある)



② ギャップがある(好かれる)


「え、なにそのギャップ…。やっぱり好きすぎる…」


すでに市民権を得ている言葉「ギャップ萌え」。そんな言葉が日常的に使われるほど、人はギャップに惹かれてしまう。

人がギャップに惹かれる理由の一つに「ゲインロス効果」がある。ゲインロス効果とは、”ある要素のプラス・マイナスの変化量が大きければ大きいほど、人の心に影響を与える度合いが大きくなる効果”である。例えば、以下のようなギャップに対し人は好印象を感じ、惹きつけられてしまう。

  • 泥棒を繰り返す少女が心を入れ替えて警察官を目指す

  • 金髪でバイクを乗り回しているヤンキーが溺れている子どもを助ける


ちなみに、ギャップから好印象を抱かせるには、マイナス→プラスの変化ではなく、マイナス→プラスの変化が必要になることには注意が必要だ。


■ ギャップがあるかどうか(好かれるため)のTips

  • 自然体に意外性(弱味など)がある

  • ファンとの距離感が近すぎず遠すぎない

  • マイナス→プラスの変化が共有されている



③ 信頼できる


「この人は…この人だけは、絶対に裏切らないッ!!」


まずは戦いのゴングを鳴らそう。

素性も何もわからないセールスマン
VS
幼馴染で自分のことをよく知っている嫁


ワケのわからない健康商品を進めてきた両者。どうせ買うのであれば、「幼馴染で自分のことをよく知っている嫁」から買うと思う。

なぜなら、今まで積み重ねてきた信用があるからだ。過去を信用できるから、未来を信頼でき、安心して身を任せることができるのだ。そして、人は信頼できない人を誰かに推すことは絶対にない。自分の社会的信頼を失うことになる可能性があるからだ。

それはつまり、信頼してもらえない人にファンがつくこともアリエナイということにつながる。


■ 信頼してもらうためのTips

  • 親しみやすい雰囲気がある

  • 行動や考え方に一貫性がある

  • 目的や価値観などに背景となるストーリーがある



ファンを増やすにはどうすればいいのか


「ファンがつく人の条件は分かった。で、どうすればファンを増やせるの?」


これまで「ファンがつく人の3つの条件」について解説してきた。ファンをつけるには、それらの条件を満たした状態で活動する必要があることがわかる。その次の段階で、私たちがファンを増やすためにできること。いろいろ調べていく中で見つけることができた。


それは、3つの条件に出てきた以下の要素を、それぞれ時間をかけてグレードアップすることだ。

情報発信を継続し、自身のことをより多くを知ってもらうことで、ファンも増えるということだ。だが、これだけでは身も蓋もない話になってしまうので、「ファンがつく人の3つの条件」の本質を押さえた上で、より具体的な施策まで落とし込んでみる。ファンを増やすための参考になれば幸いだ。

  1. 「共感」を深める:価値観の発信、独自ストーリーの共有、ファンコミュニティの運営など

  2. 「好意」を強める:自然体での露出、プレゼント企画、露出機会の増加(単純接触効果)など

  3. 「信頼」を重ねる:ソーシャルグッドな活動、一貫性のある継続的な発信、消費者目線での価値提供など


調べた内容をもとにいくつか例を挙げたが、ファンを増やすのに近道なんてもの存在しないハズ。ただ愚直に、地道に、時間をかけて一歩ずつ歩を進めていく必要があるだろう。



まとめ


これまで記事をまとめてきて見えてきたものがある。それは、「概念である”推し”の定義は人それぞれ異なる」というものだ。

私がこれまで調べてきた中で表現すると、推しは「恋人でもあり、神様でもあり、麻薬でもある」というものになる。が、「人類にとって推しとはなんなのか」作者の横川氏は「お守り」だと表現している。

ここから推察されるのは、推しには様々な要素があり、人によってそれらの要素の強弱が異なるため、その表現にも微妙な違いが生まれるということだ。

自分が目指す”推し”の形くらいは、しっかりと表現できるようになりたいと思う。


結びに、ファンがつく人の条件は「共感できる」、「ギャップがある(好かれる)」、「信頼できる」の3つだ。これからはこれらを意識ながら、”ファン”にふさわしい”推し”を目指して、SNS運用を継続していきたい。

※嫁と共同ではじめたSNSは嫁がつわりのため休止中である(2024年1月現在)



参考文献


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