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メッセージ

何も聞こえなかった。何も僕の元には届かなくなってしまった。そして思う。

そこにあるものが、例え全て本当の姿ではなかったとしても僕らにはそれすらもきっと、
永遠に思える想いが見えるような気がしていた。嘘だらけの言葉に包まれていても。

風は訪れては去って行き、また別の風が訪れる。そして、やっと僕らは理解する。僕たちがふたりで居続けられなかった理由を。

僕たちが生きていたあの街やあの場所は、僕たちを決して受け止めていなかったのだと。
ふたりには、ふたりだけの場所がある、そういうことだった。恐らくその命を失っても。

君への最後のメッセージを残して、ふたりがいつか共に居られるようにと願いを込めた。

遠く離れてしまった、どこかで僕を待っている、愛しい君へ。
 


<END>

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