竈門炭治郎の場合(鬼滅の刃より)
「心理的資本(Psychological Capital)」について、様々なキャラクターを題材にしながら、ちょくちょく解説してみるという試み。
今回は、言わずと知れた「鬼滅の刃」から、主人公の竈門炭治郎にスポットライトをあててみたいと思います。炭治郎がHEROたる所以は?
僕が考えるに、炭治郎は"心理的資本のカタマリ"みたいな人物だと推察しています。それはなぜか。"HERO"の要素がたんまりあるんですよね。
確固たる志と行動力(Hope/意志と経路の力)
確固たる意志を持っています。家族の仇討ち、妹の禰豆子(ねずこ)を人間に戻すという志です。その道を進む中で立ちはだかる様々な壁を乗り越えるために、あらゆる手段を講じて行動することができます。
鍛錬を重ね、選別試験を乗り越え、鬼狩りのミッションを遂行していく。そんな中で、常に志を全うするために何ができるかを自分自身に問うていますよね。
修練の賜物と切磋琢磨(Efficacy/自信と信頼の力)
鍛錬に励み続けることで「水の呼吸」の型を身に着け、実戦を通じて自信を着実に身に着けていきます。
また、鬼殺隊に入隊後には善逸や伊之助、カナヲといった同期たちと切磋琢磨しながら成長をしていきます。そして育ての師匠である鱗滝左近次をはじめ、兄弟子でもあり水柱の冨岡義勇、炎柱の煉獄杏寿郎をはじめ、良い師や先輩から学び、背中を押してもらえています。仲間や師との信頼関係の中で、自信を高めていっていることがうかがえるわけです。
自分で自分を
と励ましながら戦うシーンなども、自分自身に叱咤しながら行動をしようとする気概を感じますよね。
危機への対応力と成長力(Resilience/乗り越える力)
炭治郎は鼻がすこぶる良く、危険を察知するだけではなく、探索能力にも優れるし、戦闘中に"隙の糸"をかぎ分けるという独自能力があります。
さらに任務遂行中や戦闘中には、様々なリスクを想定しながら、自分の力(と仲間の力を借りて)でどのように乗り切るかを考えてるシーンも多いです。
もうだめだ!という窮地でも、最後まで諦めずに自分の強みやスキルを思い出しながら、人を助けたり鬼を倒したりする方法を探ることができます。(ここでは多くは触れませんが、遊郭編で雛鶴をピンチから救うシーンなんかまさしくです)
様々な困難、任務での大怪我、悲しい出来事も乗り越えて、そのたびに以前より大きく成長していきます。
と打ちひしがれても、その経験を糧にすることができるわけです。
慈愛に溢れる寛大さと周囲への感謝(Optimism/柔軟な楽観力)
炭治郎といえば、"敵"である人食い鬼を倒し、その鬼が消え去ってしまう前に時に同情し、元は人間だったその者に許しを与えることができる寛大さを持っています。
と願いを込めて。
そして関わる全ての人たちへの感謝を忘れないところも。常にストレートに「ありがとう」と口に出して伝えているんですよね。あちこちで「ありがとう!」が出てくるイメージがあります。
そしてそんな感謝によって多くの人々の想いがつむがれて、力に変えていき、最終決戦に臨んでいく。
炭治郎は新しい"主人公像"として語られがちですが、とても主人公らしいと僕は思いました。
また折を見て、善逸とか伊之助とか、他のキャラクターも取り上げて見たいですね。
最後に
炭治郎がカナヲに伝えるこの言葉。
これ、心理的資本そのものなんですよね。心が原動力。
心次第で原動力はいくらでも高められる!
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