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読書と平凡な日常2 妖精はファンタジーのままでいい

 どうも、紅りんごです。2冊目は米澤穂信『さよなら妖精』。以下が私の読書報告です。

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 本作は、ユーゴスラヴィアから来た少女と日本の少年少女の交流を描いた作品。日常の謎とユーゴスラヴィアの戦争、無関係の2つが交わることで、青春がより鮮明に残酷に描かれる。作品内容は困難であるものの、世界情勢として見逃せないものがあるのも事実。フィクションである小説にノンフィクションが持ち込まれることで、作品のリアリティがより強まっており、味わい深い。
 米澤穂信先生は『氷菓』同様、主人公の無力感を描くのが非常に上手い。私は先生の著書の中では『満願』がお気に入りです。ミステリとサスペンスが組み合わさった短編集で、どれも秀逸なので是非読んでみてください。

 さて、今回のテーマは「妖精」です。普通はユーゴスラヴィアにすべきなのでしょうが、如何せん知識が皆無なので。それなら、想像力を逞しくし甲斐のある妖精を……!ということになりました。ユーゴスラヴィアの勉強はこれから勤しみたいと思います。(詳しい方は参考になる書物等教えて頂けると幸いです。)
 では、妖精のお話を。妖精で思いつくのは、オベロンやピーターパンですね。オベロンに関しては、はた迷惑な隣人といった感じ。夏の夜の夢はハプニングラブコメディ(と言うより狂宴に近い)なので見てるだけなら楽しいですが、巻き込まれるのは遠慮したい。ピーターパンは、子どもを何か島に連れてく青年。これだけ書くと不審者のそれですけど、確かいい妖精のはず……ですよね?
 まぁ、妖精の良し悪しは置いといて。人間とは違う価値観を持つ彼等との関りは、人間の生活に災いと潤いをもたらしてくれます。願いを叶えてくれる妖精に、ただ迷惑をかける妖精。彼等の在り方は、人間にない自由さを備えています。果たして彼らがどのような過程で生まれたのか、その起源は自由を求める人間の想いにあるのかもしれません。ことの真実については、本を探して調査してみたいと思います!(調査完了次第、noteにて記事を書きます……たぶん。)
 科学が発展する現在、妖精の介在する余地はありません。が、しかし、忙しく毎日を過ごす私たちの生活の片隅にも、見えないだけで妖精が居る、なんて考えてみるのも一興かもしれません。では、今日はこの辺りで。

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