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読書と平凡な日常37 星と球

 どうも、紅りんごです。冬に近づくと、空気が澄んできて星が綺麗に見える、と聞きますが、私の住んでいる所は夜でもかなり明るいので、残念ながら星は見えないんですよね。悲しいです。なので今日は星を探す作品を紹介したいと思います。

めん

もん

 37冊目は河野裕『昨日星を探した言い訳』。とある学校を舞台に展開される青春群像劇。恋愛小説でありながらも、お互いに自立しているヒロインとヒーローの在り方、対話で展開される哲学的な衝突等見どころが多く、読んでいて飽きることがない。

 本作においてキーとなるのは「星」。イルカの星という脚本が物語において重要な要素を担うことになります。イルカの星はあったらいいなと思うほどの理想的な星です。まぁ、それだけではないのですが、それは本作を読んで頂くこととして。この本を読んだ時、自分にとって理想的な星について考えました。私にとっての理想の星は、人類が絶滅した後の地球です。廃墟となった高層ビル群。色の剥がれ落ちた世界遺産、緑に覆われた地表。生きていれば、他の星、もしかしたらあるかもしれない林檎の星やら本の星に行くことができるかもしれませんが、荒廃した地球に行くことはできません。なら、理想として掲げるならそれしかないでしょう。まぁ、人類はしぶとく生き続け、死を克服しているかもしれませんが。

 輝く星は多々あるからこそ、輝かない星を想像したくなります。ちなみに好きな星は北極星、あなたはどうですか?

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