#8 | ブランディングだとかルールだとか①
私にはこのフードトラックビジネスを行っていくにあたって、1つ意識をしていることがあります。
それは、街中やイベントでたまたま見かけた "ワッフル屋さん" "コーヒー屋さん"として、その場で商品を買ってもらって終わり…という関係性ではなく、きちんと「1016 TOiRO COFFEE (トイロコーヒー)」というお店として皆さまに認知され、1つのブランドとして愛される、継続的に繋がりを構築していけるお店を目指すということです。
私もいちお客さんとして、フードトラックで商品を購入したことは数多ありますが、どこで何を食べたか、美味しかったかどうかはなんとなく記憶にあっても、そのお店の名前まで覚えていることはほとんどなく…。
その時々の売り上げを追い求めるだけであればそれで問題ないのかもしれませんが、ゆくゆくの展望も見据えるのであれば、このお店の名前を、お店の外観を、商品の美味しさを、雰囲気を心に焼き付けていただきたい!!
そしてぜひファンになっていただきたい!!
と思ってしまうのであります。
「次はどこで出店するんだろう」
「次はこのメニューもトライしてみたいな」
といった気持ちも創出させたいのであります。
常設されている店舗とは異なり、一期一会な場合も多いフードトラックですが、少しでもファンとなってくれる方を増やすためにも「ブランディング」というものがとても重要になってくると考えているんですね。
かくいう私もまだまだまだまだ発展途上の身で、「ブランディング」なんて大それたものをかっこよく語れるわけでもないのですが、私なりに普段意識しながら行っていることをこの場で少しお伝えできればと思っております。
また書いてる途中で文字数過多になってきてしまったので、前編として「ブランディングを意識して行っていること」についてを今回はお話ししたいと思います。
1. トラック内外装デザイン
調理の道を極めたわけでもない私が1つのお店を作り上げるにあたり、お客さまの興味を惹くうえでトラックのデザイン・雰囲気はとても重要だと考えています。
仮に店舗を作るとなった時にしたい内装のイメージはなんとなく頭の中にあったので、できる限りそのイメージを落とし込み、1つのブランドとして一貫性があるデザインにしたいと考えてトラック製作を行いました。
(予算や技量の都合もあり、あくまで "できる限り" というレベルに留まっていますが…。)
<ブランドカラー>
来ていただいた皆さまにトラックの色みについてご好評いただけることが多いのですが、このミントグリーンカラーもお店の内装イメージと連動させて選ばせていただきました。
当店ではこのミントグリーンのブランドカラーイメージを印象づけたい思いから、SNSのアイコンから各POPなどまで随所にミントグリーンを差し込むように意識をしてみております。
また、外観やPOPなどはミントグリーン、ブラック、ホワイト、ブラウン(ウッド/クラフト)、シルバーの色みでおおよそ構成するようにし、あまり他の色みで散らからないように気をつけてみたりもしています。
<内装>
少しお店感が出るように、トラック内に絵や時計なんかも飾ってみました。
ささやかですが、良かったら覗いてみてくださいね。
<ロゴ>
冒頭でも述べたように、せっかくなら店名も覚えて帰っていただきたいという思いもありますので、トラック外観やPOP、包装資材、グッズなどを駆使して、お客さまが店頭に立った時に勝手にロゴが視界に入ってくるように意識をしております。
「なんで1016なんですか?お誕生日か何かですか?」
「ワンちゃん飼われているんですか?」
などという会話をお客さまから引き出せたら勝ちだと、少しばかり思っています。
2. 提供メニュー
こちらも、ゆくゆくの店舗展開した場合にやりたいメニュー構成案を踏まえながら(一貫性を持たせながら)、オペレーションやスキルなど様々な面を考慮したうえで現在のメニュー構成に至っております。
「ワッフル屋をやりたい」というところから始まった訳ではなく、逆算(?)していった結果、ワッフルという商材に辿り着いた感じです。
"売れる商品" か "やりたい商品" か…という葛藤は常に付き纏いはしますが、ブランディングがゆくゆく成果につながることを信じ、試行錯誤しながらこのスタイルを貫いていきたい気持ちでおります。
3. 出店場所
これはほんと理想と現実の難しいところでもあるんですけどね。。
基本的には出せるならどこでもいいというわけではなく、当店が出店する価値・需要がありそうなスポットを狙って出店するように意識しています。
「十人十色」というコンセプトやロゴイメージにマッチする出店場所や、メインターゲットの来店が多く見込めそうな地域などなど…。
たまに「この辺りはカフェが少ないから、こういうお店が来てくれると嬉しい」というありがたいお言葉をいただけることがあります。
トラックビジネス冥利につきますね!
4. カラーやフォントの統一
先ほどのトラックデザインとも重複しますが、その他POPやSNSの画像などもできる限り統一感を持たせられるように、同じ色み、同じフォントを多用して見せるように意識してみています。
5. 提供価値
#2でお話しした「なぜフードトラックを始めたか」というところに戻りますが、私には「人をモチベートしたい」という目的がありますので、ただ店頭やオンラインでワッフルやコーヒーを販売するだけではなく、当店を介して何か皆さんの日常にプラスとなる働きかけができないか..と日々考えております。
そこで行っている取り組みとして1つ、毎出店時に「本日の1フレーズ.」というものを掲示しております。
映画や本や曲などあらゆるところから引っ張ってきた、個人的に表現がいいな、素敵だな、と感じたフレーズを皆さまにも共有させていただき、何か皆さまの心にも響くものがあれば嬉しいなと思いながらやっております。
ここの戦略に関しては、また改めてどこかで詳しく話しますね!
6. 愛嬌
接客業って本当に難しいもので、やはり商品の良し悪しだけではなく、スタッフの雰囲気によっても客足は変わってくると思うんですよね。
特にフードトラックビジネスはお客さまだけではなく、出店させていただくための土地の所有者さまやイベント主催者さまとの関係性を築いていくことも重要なスキルになってくるかと思います。
私自身、コミュニケーション(おしゃべり)があまり得意なほうではないのですが、心地よい時間を過ごしていただく、ポジティブな印象を持っていただくための努力は常に心掛けております..!
余談ですが、とても勘が鋭い方は薄々お気付きかもしれませんが、私が自身でSNSなどで発信する際は意図的に「キッチンカー」ではなく「フードトラック」という呼び方で呼ぶようにしています。
マジでどうでもいいような、そんなとこ誰がみてんねん!って話ですが。笑
これも、なんとなく皆さんの中にある「キッチンカー」のイメージと少しでも一線を画したいからで。(別に誰かを敵に回したいわけでもなんでもないです…)
とても抽象的ですが、誰かにこの思いが伝わってくれたら嬉しいなと思っています。
特性上、ハッシュタグは #キッチンカー を選ばざるを得ないのですがなんですけどね..。
なんやかんや偉そうに言うてしまいましたが、結果が全てなところもありますので、成果に繋げられるように引き続きコツコツと頑張るのみです。
<次回>
事業をするうえでの独自ルールのお話なんかを。