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マナーとクレームと汚い髪(2022.10.26の日記)

 出勤時、いつものファミマでコーヒーを買う。
 イートインスペースがクローズされていることに初めて気付いた。「マナーを守らない人が多い」という理由である。
 そして駐車場では、今朝も彼がバイクの荷台で飯を食っていた。

 退社間際になって出張中のネルソンさんから電話。明日、郵便局にレターパック100通を持ち込んでほしいという。

 明日は朝から予定がぎっしりで、そんなことをしている暇はない。なんで朝のうちに言わんかな、このクソ太郎は。と思ったが相手は一応上司である。のみならず、今彼の隣にはきっと役員のイゴールさんがいる。ここで反発するのは得策ではない。

「明日はそれどころじゃァないが、俺は心が広いから何とかしてやろう」と丹田に力を入れながら言っておいた。
 ネルソンさんは「ありがとうありがとう」と虚ろな礼を言った。

 しかし明日はどうにも時間がない。今日のうちに出せないものかと調べてみたが今は新型コロナの影響で夜中の窓口対応をしていないらしく、どこも19時で閉まってしまう。この時点で既に18時55分である。   

 これは困った。ネルソンのやつ、上司のくせに計画性がなさすぎるんだよ、やっぱりあいつはクソ太郎だよと呪いながら、念のため最寄りの大きな郵便局に電話してみたら「30分以内に来れるなら特別に…」と言ってくれた。
 神対応とはこのことだ。大いに感動しながらすぐに向かった。

 郵便局に着くと、局員相手に何やら怒っているおじさんがある。

「うちは2世帯住宅だけどね、1階には誰も住んでいないのだよ。1階の呼び鈴を鳴らされたって2階には聞こえないのだから、2階に持って来てもらわないと困るじゃァないか」と、そればかりを都合3回繰り返している。

「ヤマトも佐川もAmazonもみんな2階に来るのに、こんなことをするのは郵便局だけだよ。レベル低いな」と言ってさらに憤慨する。

「貼紙でもしておけばいいだろう」と言いたいのを我慢しながら彼のまばらで脂っぽい長髪を眺め、汚いなぁ、と思った。

よかったらコーヒーを奢ってください。ブレンドでいいです。