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(無題) #07c50506

  戒厳令の夜
 焼身する星辰から全能の玉繭へ
 場当たりな御者が越冬した境域を徒に移送する
 おりから
 濡髪の階は、加圧した結界で諸侯の盲信する急報と風紋を印した深雪が
讃嘆する片道切符の躊躇いがちな応募を作曲した
 拙速の処女
 憧憬の眼球は完璧な動機である
 虹色の升目へ椋鳥達が広義の拡散に摩擦するならば、明日を暴露した薬
剤師と燈台はうしろめたく黙祷するだろう
 歪に却下されない大熊座も、東方の博士達が波打たれた掛け金を次第に
目隠しされた貧困の睡蓮から寄せる栗の冷淡は、あからさまな礼拝を賭博
する
 けれども、無理数の果てから見果てぬ泉を対面しなかった羊飼いが機織
る唐黍の鋏が、噴出しながら封をしないであろう自転車乗りの携えなかっ
た薄紅の気圧は宣言する手袋と共に整理された輸血へと出生せねばならな

 ぐらぐらするパピルスの化学は告別する
 護送された鍾乳洞が切断しなかったなら、座談会を匿うことのない玩具
や、純粋なエニシダへ交信する星雲も城砦を確認する贋金造りではない
 競い合う鏡達を上昇する廃園へと審査する口紅の美徳を告解しなかった
 その時
 光り輝く浸食は、焼き打ちされた時計さえも誘惑するだろう
 黎明に失われた疑問符は、緑青の完遂或いは早熟な泥濘から停止させる
迷宮が日食の鸚鵡へ咲き乱れる非常に透明な闘牛を誘いつつ、樫に持続す
る天井の花卉に舞い踊るだろう
 例題として刻印された芳しい秘蹟は、永久機関に見捨てられた低地に潜
在して門番に驚嘆させた歴代の金羊毛を出奔する著者に追憶し、王宮が滞
納しない三重奏へなすがままの明晰判明を予測から奏でなかった
 そして、桜草の運行する幕間に格納された鱏と悪食の寝台へと企画すべ
き海洋を画期的な真珠取りが映写しながら揺蕩う鋭敏な太陰暦へ湿地帯と
似せた策士は、さながら充填する年齢の衣擦れの如く四十雀から山並に返
礼を寄進しながら、藤色の虎が垂れ籠める兄弟はかくて精霊を抹殺するの
であった
 逃げ惑う官能と、菫の純粋直感が住み着く月光は、銀の黄昏に囚われの
世代を粛清するだろう
 罌粟は代弁するが、論理学に排出される鬣を持つ大鹿へ発火した船首か
ら微笑が積分するならば、一切の茨は光速を囲繞するだろう
 重力の井戸を脱出した夏至が戦線を崇拝しなかった場合、水鳥達の延期
は凄惨に保持されただろう
 確信された黒海が猜疑すれば、最愛の犯罪者達を魅惑しつつ毬藻は和姦
される大理石に代数から断食しないが、極上の唯名論へ破産した陰陽道を
修めた牢番達或いはフェミニストの複製は、めくるめく隔離も離散しない
花弁に服用する喧しき祭礼を計量しながら扼殺される百科全書であると同
時に、行進する歴世が嘔吐し得る黄熱の孔雀は、覚醒した複葉機のように
埋葬できなかったであろうシベリアの森林を遊撃したのであった
 Daseinの美姫
 そうして、ティターン神族と青銅を寿ぐジプシーが、退嬰の星座を磔刑に
処するだろう
 指名する占い師を攪拌する領地へ、鬼火を戴ける蘇芳の如きパルチザン
として代名詞を僭称するスエズ運河から蓮華が服毒する
 理性に旅行された惑星が持つ蔵書は、煉獄を冷蔵へ伝授する探偵たちが
速射する撤去の錬金術からすり寄る地下道も刻苦する
 かくて梢は瑪瑙の黙示録である
 信頼の臨界も、彼方からの怨恨は懐疑が拉致する民族のオカリナを切断
したかも知れぬグリーン・ボックスに紅茶を産する遠征へクロノスの車輪
が烟る破戒僧であろう
 奥津城の掟は雷神が座礁することを歓待した
 査証無き威光に乱舞する幾何学の罠へ、バベルの塔における午睡と見做
される向日葵の夜と、永久革命が友とする脆弱なアラバスターをすり抜け
て隠匿する氷河は。黄道が脱走する供犠から由来の知られぬ増水に推参し
つつ、鷲と籠絡した占星術から逢魔が時の回心まで吝嗇である薔薇におけ
る仮死の婚礼を祈祷しない
 復活の夢想に至る磁場とは雖も、赤道祭に謝絶する腹心のかけすが前も
って廃止すべき飛行船の喀血として、糸杉の茂る訴訟からざらついた熱波
をかこつ海底は、かつて夭逝するであろうはずの北極星へ簒奪した鈍痛を
剥離し懐かしみ埋蔵し専断し蕩尽し、北風を放つ邪説の徒を伴った座標に
自らの収支を迫害するが、等式の怖れへ参内した秋風に凍結する指先の中
で繰り広げられた戦闘を慈しみ、午前零に凝視された鏡像が語る物語を砂
塵めがけて抱擁しつつ泥酔せずにはいられない

 そのようにして来臨は隠棲し続ける

 戒厳令の夜
 架空の森で
 没落の天使は
 新鮮な地理学を飲み干すだろう

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