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「サピエンス全史」ユヴァル・ノア・ハラリ

狩猟時代から農耕時代に移って、産業革命があって、、当たり前に人類は進化してきたしこれからさらなるICTとの進化が待っている、、のだろうか。果たして人間って戻ることなく成長し続けていくのだろうか、進化という名の右肩上がりの階段をかけ上がっていくように。

狩猟民族時代、人間は必要な分の食べ物を採集し、必要な場所に必要に応じて移動し、小さな集団で暮らしていた。木の実や動物や自然に関する知識や、それらと共存する知恵や力も圧倒的に持っていた。農耕時代にはじまる固定した土地での集団生活による疫病や、土地を取り締まる者と搾取される者との格差も無かった。

作者は「だから狩猟時代に戻ろう」と提言しているのではない。

ないのだけれども、考えずにはいられない。

このまま技術と人間の進化を無防備に信じ続け、「人間の本来の力(考えたり、何かを作ったりする)」を奪い続ける技術を発展させていったら、最後には人間は無力に滅びるのではないのか。

シンギュラリティとか、AIやロボットの反乱とかそういうことの以前に、「自ら、自らを滅ぼす仕組み」をせっせと作り出してしまっている今に、ちょっとくらい疑問を持ってみてもいいだろう。

そんな大きなクエスチョンマークを突きつけられる本だった。





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