【絵本の足跡👣】ぼくのあたまのネジあげる
『人間に作られて、人間に捨てられて、人間に助けられて、人間を助けるロボット』
何も信じられなくなったり、理不尽なことがあったり、自信もなくなることもあると思います。
信じる力、立ち向かう力、自分を愛する力、相手を愛する力。
たくさんのパワーをお届けできたらいいなと思っています。
私自身、人とは距離を置いて生きてきました。
傷つくのが怖くて、傷つくなら関わらないでおこう、そう思った頃もありました。
でも、そんな自分も嫌いで、信じ続ける勇気がほしかったんだと思います。
そんな時にふと聞こえてきました。
「ぼく、頭のネジひとつ忘れてきちゃったみたい」
男の子が冗談っぽく言った言葉から生まれたお話です。
わたしはこのお話を描いていく中で実際にたくさんのパワーをもらいました。
私は今、とても素敵な友達がいます。
人生で初めて人とふれあい、たくさん助けてもらいました。
1人でもなんとかできると思っていた頃より、無敵な気持ちです。
私に信じる続けることを教えてくれました。
それは例え一方的だったとしても、無意味だなんて思いません。
そして信じるなんて言葉もいらないくらい、信じようと思わなくても当たり前にいてくれる友達に感謝です。
読んでくれた人の背中を少し押す手助けができたらいいなと思います。
私の話はここまでにして、作品について話したいと思います。
このお話はちょっぴり謎なことが多いとおもいます。
実はこの作品は3部作になっていて、小さな伏線が散りばめられています。
なので今後の作品も楽しみにしていてください。
そして、読み返すごとに見え方が変わって面白いと思うので、読み返してほしいお話です。
おばあちゃん目線のページでは、おばあちゃんが2人にこはくの頭のネジのことや、リンの足の話を打ち明けた日のことを書いています。
2人に話をする前に思い出を振り返りながら、このネジがこはくの体もリンの体も繋げてくれていて、思い出によって過去と現在を繋げてくれていて、そしてこのページが今後の作品にも繋がっている。
という少し思い入れのあるページです。
おばあちゃんが言うあの子ははかせのことですが、はかせとの関係も今後ちゃんと分かります。
おじいちゃんの形見のネジでリンの義足を作り、その形見と同じネジをこはくにも使っていたはかせの想い、こはくの名前の由来だったり、伏線については3部作が揃ったときにお話したいと思います。
リンが常に笑顔だったのは、実際に障害を持った方のお話を聞いたときに、「こっちが笑っていたら変な目で見ないで普通に接してくれる。辛いこともあるけど、自分が楽しくあることが大切」とおっしゃっていたことを思い出しながら書きました。
私の弟も生まれつきの病気で人の目を気にしたりしてうまく人と関われない時があったので、もし同じような方がいたらひとつの選択肢になるといいなと思います。
こはくがはかせの話をしているとき、現在形になっています。
"はかせの髪は月の色なんだ"
それはこはくの時間が止まったままで、だからこはくは夢の中にいるんじゃないかという話をリンにしていました。
なのでこはくは涙を流しているシーンがありませんでした。
7日目の朝のシーンで、初めてこはくの頬に伝う涙を描きました。(正確にはリンの涙がこはくの頬に落ちて伝っているのが、こはくの涙に見えるというシーンです)
そして最後の「ありがとう」には大好きの気持ちを込めました。
2人にとっての愛はありがとうだと思ったからです。
最後にアンバー・クイーンとは琥珀色のバラで、琥珀の女王とも言われています。
アンバー・クイーンの花言葉は大きな愛です。(サイトや本によって、別の意味や言葉もあります)
長い文章を読んで頂きありがとうございます。
ぜひ、『ぼくのあたまのネジあげる』を読んでみてください!
いろんなことを感じて頂けたら嬉しいです。
※本当は解説や仮説をお話するのはあまり好きではありません。
受け取ってほしいメッセージは込められているけれど、正解よりも素直に感じたことを大切にしてほしいと思っているからです。
おもしろい、かわいい、わからない、かなしい...シンプルでいいんです。
だから私の解説は正解というよりも見えかたのひとつだと思ってください。
みんなはどんな風に見えているのかなとわくわくさせてもらってます。
ちうらおおぞら
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