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「終わってしまった」じゃない『終わっていた。』

それは突然、私の心臓が鈍器で叩き潰された音が私だけに鳴り響いた。











彼にラインをブロックされていた


何故だろう、ずっと気が付かなかった


1ヶ月も返事が来ない事だけを悩んでは、ずっと待ち続けていた


期待していた


信じていた


それが一瞬で消え去った


私の前からもう既にいなくなってたことに私は


なぜ気づかなかったんだろう



なんで恋愛を綺麗に片付けていたんだろう


やはり彼とは呆気なかったんだ



ずっと前にもこう呟いてた



「いつか私の前から消えていなくなってしまいそう」


思い過ごしでも思い込みでもなかった



真実だった



好意を、真っ直ぐ伝える前に振られてしまった




言葉や形にして伝えられなかった"好き"がずっと喉の奥に残っていて、悔しくて堪らない




私は失恋をとっくのとうにしていたらしい


それでも私の頭の中、心の中には彼から言われた言葉、私に対しての優しさだけがはっきり鮮明に残る



良いことばっか、思い出しちゃうの馬鹿だよね




音何一つしない部屋でぼーと、考える



起きて目が覚めても彼、通勤中も彼、仕事の時は考えられなくて解法された退勤中も彼。寝る前も彼


ごめんね、君は私から離れて行ったのに
私の頭の中は君でいっぱいなんだよ



ごめん


今、自分をヒロインだと勘違いして失恋ソングを聴きながら電車に揺られる


もう当分は恋愛をしたくない


疲れた


どうせ、また次に好きになった人が現れても、、、



本当はこんなこと考えたくないのに。


この片想いも私だけが一方通行だった



仕事終わり、彼に案内した私の行き付けの居酒屋で友達の誕生日パーティーをした。



始まりは楽しくワイワイしていたのに
ふと彼が過ぎって、彼とそのお店のカウンター席で初めて乾杯したときのことを思い出す


心が痛くなった


彼が笑ってる顔も思い出してしまう



更に痛かった



私、好きな人の笑顔に弱いんだ…きっと


とてもダメージ食らう



ぁあ。これから仕事なのに泣いちゃいそう



今になって、彼女がいることを恨みそうになる


"彼が幸せならそれでいい"


そう思ってたはずだったのに



私の前で、弱音吐くからだよ


あの日は、彼の手を掬ってあげたくなったのを我慢した


肩が触れるぐらい、こんなにも近くにいるのに存在だけが遠かった


私と彼は距離が近くなったんじゃない、既に私達の間には見えない分厚い壁があったんだよ



なのに


帰り、家まで送ってくれたあと彼から私の手に触れるんだ



君は本当に私には自由自在だね


もしかして気づいていなかった?



好きって気持ち



私、彼にナメられてた?


私はそれも気づかなかった?


気づいてなかったのは、
弄ばれていた私だったのかな


奇跡のように出会って



必然のように別れて


そんな歌詞が私の耳の奥まで伝う



誰かの幸せを


願うほど僕は優しくなくて


せめて僕だけはと


想うのはおかしいのかな


ねぇ

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