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YOUTH IN THE SHADE

おいタイトル。

彼らのファーストミニアルバム「YOUTH IN THE SHADE」は この時代の青春の姿、きらびやかな青春の美しさとその裏にある不安定さを表現している。デビューアルバムとして、深い闇の中でさらにきらびやかに輝くZEROBASEONEの姿を描いた「YOUTH」 バージョンと、影が落ちるほどの強い日差しの下で過ごす9人の メンバーの姿を盛り込んだ「SHADE」バージョンの2つのバージョンで発売される。

ダンスを付けられて何度も公に披露する代表曲in bloomであまりにも否定しすぎだろうと思っていたが、彼らのコンセプトはこれなんだ。
となると(投稿順に記事を書いているんだけど)in bloomは本当に「君=アイドル」かもしれない。
アイドルをアイドルたらしめるのはファンである、か?

暗がりで打ちあがる火花と漂う煙。焚かれるフラッシュ。
花火のイメージは? 暗闇に一瞬で華々しく燃えて弾けて、消えるものだ。
音と光と視覚の強い印象・衝撃、高揚。沸き起こる歓声と拍手。だけどずっと美術館に展示されるようなものではない。
写真に撮ったり動画に撮ったりして、人々がその場面を思い出すことはできるけど、一瞬の切り取りなんだ。

すごい徹底してますね。ちょっとびっくりしています。
アイドル、オーディション、青春。共通したものが陰陽だから、めちゃくちゃにそれを前に出してきたんだね。

陰陽といいつつ主に陰を主体にしているだろうという一連の流れでこの動画を見た。ジウンは最初笑っているが、横を向いた時から笑顔が消え、結構微妙な目をして終わっている。目が笑ってない。
Back to ZEROBASE Film Behindでハンビンが青春の二面性を表現すると話しているので、この動画のジウンは意図してこれをしていると思うし、編集は間違いなくそう。詳しく見なくたって不穏な気配がする。
今から夢見たアイドルを始めますという明るさを見事に捨ててきている。


彼らはプロによってコンセプト先行で集められたメンバーではない。体格にも顔の系統にも歌声にもダンスにも、制限や指標はなかった。だから個性が強くて、分かりやすい。
ただこれで光よりも影を主体にデビューさせた理由、共通点がはっきりした。
彼らはオーディションに合格したので、共通点が出来たのだ。

そもそも彼らの選ばれたボーイズプラネットは

"全世界の男性から志願者を募集し、韓国をはじめとするアジアヨーロッパアメリカ州中東など84の国と地域、229の企画会社からの応募が集まった"
"K-POPアイドルのボーイズグループを視聴者の投票によってオーディションしていく"

kpopを目指す参加者が全世界から集められている。
そして世界各地の文化も言語も世代も好みも違うファンが、好きな子に投票する。
誰かを好きになり熱心に投票するということは、同時に要らない子を選び落としていたということ。ZB1の彼らは何万もの票を集めたが、9人以外が得票数0だったわけではない。他の子を誰よりも愛していたファンがいるということ。さらに、最終的には1人にしか投票しなかったと考えると、メンバー間でもファンの争いがある。1位はうちの子であるべきだという争い。
要するに彼らは、9人全員、デビューする前から強烈なファンと同時に強烈なアンチを抱えている。
芸能活動5年以上の経験者も、先日まで中学生だったような子も、等しく。

しかし一つの名前(ZB1)を貰い、共に同じ道を歩み始める。
突然いたるところから愛と悪意を受け、昨日までの他人と今日からは本当の家族より密に接することになり、今まで自分すら知らなかった自分をさらけ出すこともある。だからお互いが慰めになる(Our Season)

このオーディション制度はZB1限定ではない。全く同じオーディション制度の子たちには共通する。だから暗さを前に出した青春は現メンバーにとても当てはまるけれど、実は広く想像し得るものだ。
だからコンセプトに、作品になる。

青春っていうのは、青春を過ごしている時は認識しにくい。私には青春が無かったという人もいるだろう。思い返してみれば酷く悪いこともあったのに、記憶から抹消して美しいものしか残っていないって性質もある。

アイドル人生の終わりには、輝かしい"デビュー"という印象と相まって、下手するとあの頃が一番良かったと思うかもしれない。そんなことのないように、毎日最高を更新できるように、2年半はあくまでも足掛かりにして未来を目指してほしいし、ファンは永遠に応援してあげて欲しいとも思う(in bloom)


上に出したAlbum Sampler動画
New Kidz on the Blockではみんな笑顔で目に光を入れて撮影しているので、歌詞通り明るい。火花も映してない。

and Iは写真でしか構成されていない。
この曲はファン視点の歌で、歌詞の主人公は"いいね"するだけ。彼らの日常っぽい風景でも、日常では着ないひらひらした白い衣装で目線がこちらを向いているのでも、主人公が見ているのは写真だけ。

Our Seasonで彼らは手持ち花火を持っている。
手持ち花火なんて、儚さが強調されるじゃないか。"僕たち"で"君と僕"を歌う曲、青春100%の曲で使うのが、誰かに打上げられた花火ではなく自分たちが持てる光。

in bloomは上にも書いたが、現メンバー9人への宛書ではないんだけど『ファンの応援投票100%で決められる(けれど編集でどうとでもされた闇のある)オーディションで最初から注目を浴びまくってデビューするアイドル』用ではある。なのですごくこの子たち用。
デビューしてからファンを集めるグループ用ではなかった。
プロに評価されるオーディション勝者用でもなかった。

in bloom記事を単発で先に出したのは、新規が彼らを知った際にyoutubeでMVを見る方が楽曲だけを再生するより確率が高いだろうと思ったから。
しかし、in bloomは1stアルバム「YOUTH IN THE SHADE」の中の一つである、代表曲であるというのが明白だったな。


普通に曲の話

Back to ZEROBASE

これ曲調が好きなんだよね。
幕が上がり、放り出されるこの感じ。走り出すというより放り出される。
落ちていくって言ってるしね。現実感を未だに持てていないのに、周りがどんどん進んでいくの。
テレの「幕が上がれば止まることはできない」の盛り上がりは見事ですねー
爽やかでクリアで綺麗な曲。色を付けるなら透明な青じゃない? 晴れた日の空と海の青。
この曲解散の時に歌ってほしい。だって、解散は彼らにとって再びの新しい幕開けでもあるでしょ。

Our Season

僕らのことを歌う曲で、キャラクターのはっきりしているイメージが強いマシューが歌いだすのも、ジウンが今日を記録するよ321って掛声するのもいい。
ずっと明るい割に薄っすら切なさのある曲だけど、最後のテレのセリフのようなOur Storiesで明確にあくまでも自分たちの物語であるって内に抱えてくるのもいい。
240106のGolden Disk Award良かったなぁ。
記念撮影を本当にそのまましてくれたじゃない。
肩組もうぜって合わせてる子が居たり、ジャンプしてたり、動いてるから隠れちゃった子がいたり、そういう流れ全てが完璧に今日の記録だった。

And I

しょっぱなにファンはあくまでも「いいね」するだけの遠い存在だって出してくるのうけるんだよな。
釘を刺すのが早い。
アイドルはファンがいてこそ、特に彼らはファンが居なければ初めからそこに存在しなかったのに、同じ1stアルバム集でこれだから。

New Kidz on the Block

これジウンすごい使われてるよね。ぴょんぴょん跳ねてるような曲で振り付けもそうだけど、ジウンはそこにエッジのきいた音いれてくる。私が望んでいる彼の使い方がされている。
それに「ムービーシーン」はやらせるしかないよね!
この曲少年たちをメインに配置して、センター2人を補佐にしてるの。だからちゃんと曲ごとに割り振られてるんだよなぁ。

Always

これを爽やかで明るい曲っていうんだよ。
これをグループデビュー代表曲ではなくソロ用にしているっていうのがね。ちゃんと明るい爽やか清涼を理解してるけどあえてin bloomにしたんだなっていう証拠でもある。それにハオだけだと影部分が要らないよなとは確かに思う。彼に出来ないとかではなくね。




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