読書記録「絶唱」
今日の1冊です。
湊かなえさんの「絶唱」を紹介します。
※ネタバレを含む可能性がありますので読む方はご注意ください。
この本は、「一人の女性作家」が海外ボランティアとして、太平洋に浮かぶ島の「トンガ」へ行き、そこで出会った女性から複数の人を紹介してもらい、その人達の体験談を聞きながら記事を書いていく、という流れになっています。
ここでいう「女性作家」とは、作者の「湊かなえ」さん自身のことではないかと言われているそうです。
・読後の感想
作者が出会った人たちは、阪神大震災を経験した人たちで、「トンガ」へ向かう理由は様々です。
家族を亡くした人、友人を亡くした人、ボランティアの青年に救われた人など、それぞれが心に傷を背負っていました。
自分自身と向き合い、現実を見て生きていこうとする人たちの様子が描かれており、とても考えさせられるものがありました。
今まで読んできた湊かなえさんの本とはまた一味違った読み心地の作品だったと思いますが、心が温かくなり、人生について考えることのできる1冊だと思います。
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