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イングランドのサッカーを育む土壌

イギリスプレミアリーグは、欧州5大リーグの中でも最高レベルの、観ていて楽しい試合が多いですよね。勿論プレミアリーグは世界中から優秀な選手やコーチ陣、経営陣が集まっていますが、そのプレミアリーグがあるイングランドではフットボールはどのように育まれているのでしょうか?実は私はサッカーに全く興味もなく、やったこともないのですが、子供がそこそこうまいので少し詳しくなりました。そんなフットボール好きな子供たちをイギリスフットボール協会はどのようにサポートしているのか、かいてみたいと思います。

フットボールはラグビー、クリケットと並んでイギリスでの人気スポーツです。ラグビーは比較的裕福な家庭の子、フットボールは労働者のスポーツなどと考えている人もまだいますが、実際練習に連れてくる親は経営者だったり、不動産業だったりと裕福な家庭が目立ちます。何せ習い事をするにはお金がかかりますから。

フットボールは学校でも人気の遊びですし、イングランドでは至る所に芝が生えているのでフットボール場に行かなくても牧草地などで気軽にできる環境があります。一つの地域に様々な地元のフットボールクラブがあり、学年別にチームがいくつかあります。私の地域は5マイル(8km)以内に五個ほどクラブがあり、それぞれのクラブにチームが学年ごとに3-4あります。コーチは専門家がいることもありますが、どちらかと言えば熱心な親のことが多いです。チームはリーグに登録され、小学校2年生のチームで1部から4部まであります。試合は毎週末にあり(ピッチが凍り付かない限り雨でも決行)、練習は平日の夕方に週1-2回ほどあります。勝ち数が多ければシーズン中に上のリーグに行くこともありますそ、2ヶ月おきくらいにカップ戦もあります。低学年は5人サッカー、高学年は7人サッカーで、コーチは定期的にイングランドフットボール協会のレッスンを受けなければなりません。

この地元のチーム意外に、イングランドでは1部から5部くらいまでのチームは地元密着型の子供向けのクラブを持っています。大きなクラブになると、色々なクラブを広い範囲の地域でもっていますが、こうしたクラブで毎週1時間ほどの練習が行われています。多くのクラブでは段階制をとっていて技術レベルや試合での活躍によって選抜、エリートとレベルを分けていて、2-3ヶ月毎に他のクラブと試合をしています。こちらのコーチはそれぞれのクラブが契約している専属コーチですが、どのクラブでもサッカーの楽しさを伝えたり、スポーツマンとしての態度を教えることに重きを置いていると思います。さらにこうしたチームのエリートメンバーを集めて県代表(イギリスでは州ですか)によるjunior premier leagueも開催されています。学年があがってくるとこうしたところにスカウトが来ていて他のクラブに引き抜かれることもあるようです。

またイギリスでは夏休みやハーフターム(学期中にある1-2週間の休み)にも各クラブが週単位あるいは日替わりのキャンプを比較的リーズナブルな値段で開催しています。こちらは大体朝9時から午後3時くらいまで、お昼ご飯以外はひたすらサッカーをやるという、まぁサッカー好きな子供がいろいろなところから集まるので、刺激にもなりますし友達もできやすい、ということでおすすめです。

様々な土壌がイングランドのサッカーを脈々と盛り上げているんですね。

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