エミュー

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最近の記事

憧れと、目標と、相棒と

ŹOOĻ・御堂虎於の夢小説です。 ヒロインは小鳥遊紡ではありません。 初めて見たヒーローショー。遊園地の一角で行われていた会場は子供たちでいっぱいだった。ほとんど男の子が多かったから、私は目立っていたかもしれないけど、そんなことは気にならないくらい夢中だった。周りの子たちに負けじとヒーローを応援していた。ただ…ああ、あの子選ばれてる。ストーリーが進む中で進行役のお姉さんに選ばれるのはやっぱり男の子で。正直悔しかった。けど、嫌いになることはなかった。そして、それが、きっかけだ

    • 特別で大切なブレイクタイム

      ŹOOĻ・棗巳波の夢小説です。 ヒロインは小鳥遊紡ではありません。 繊細な音が奏でられている。楽器に向き合う男の子。それまであんなにきれいな音を聴いたことがなかったーー…。 大きくなったら、なにになりたい?そう聞かれて答えるのは、いつも決まって「ピアニスト!」だった。幼稚園生の時、先生が弾いてくれたオルガンに惹かれた私は、すぐにお母さんに頼み込んでピアノを習い始めたのだ。音が出た!きれいな音だ!それだけで楽しかったし、嬉しかった。それからどんどんハマっていったのだが、年齢

      • 思い出も一緒に

        ŹOOĻ・狗丸トウマの夢小説です。 ヒロインは小鳥遊紡ではありません。 会場を揺らす轟音。大勢の人たちが中央のステージに向かって歓声をあげている。 「…ッサンキュー!まだまだこれからだぜ!!」 メインの彼の声にさらに熱気が増し、歓声は鳴り止むことはない。 「ハハッ。ありがとう!俺たちについてきてくれよな!!」 もちろんだよ。 「これからもずっとだ!約束だぜ!!」 うん!大好きッ…!! 周りに負けないように、後押しされるように私も声を張り上げた。 きっとこの光景は忘

        • これからもずっと…

          ŹOOĻ・亥清悠の夢小説です。 ヒロインは小鳥遊紡ではありません。 「また一緒に歌おうね!」 太陽のような笑顔でそう言っていたあの子は、今、どこでなにをしているんだろう…。 学校の帰り道、いつものように駅へ向かっていたら突然大きなモニターの映像が切り替わった。なんだなんだと野次馬が騒ぎ始めてあっという間に人だかりができていた。かくいう私もその一人であり、モニターを見上げた。そして、ステージに現れたのはーー 「…え」 突然現れた4人組。皆それぞれ黒をベースにしたような衣

        憧れと、目標と、相棒と

          それは音楽が繋いでくれたもの

          Re:vale・ユキの夢小説です。 ヒロインは小鳥遊紡ではありません。 ーー音楽はいい…無限だから。 自室にこもって自分だけの空間を作る。そこには自分の世界以外は必要ない、唯一の場所。セットしてある譜面を正面にしてギターをかき鳴らす。目を瞑りながら、生まれてくるメロディーに集中する。私にとって音楽は、趣味であり、手段であり、仕事であり、生きるためのものである。そして、今日も私は自分を解き放つ・・・。 「ドラマのタイアップですか?」 マネージャーが意気揚々と興奮を隠そうと

          それは音楽が繋いでくれたもの

          矛盾ディスタンス

          Re:vale・モモの夢小説です。 ヒロインは小鳥遊紡ではありません。 「お疲れ様でしたー!!」 スタジオ中に響く元気な声にディレクターに続いてスタッフも声をかけていく。人懐っこくて大人気の彼は笑顔で対応している。ようやく一段落したかなというタイミングを見計らって私は背後から抱きついた。 「おっつかれー!!」 「うわ!?」 突然のことにさすがに驚いたのか、バランスを崩しかけた彼だったが、いとも簡単に体勢を修正した。そのことに私の方が密かに驚いた。 「なぁーんだ、コズっちじゃ

          矛盾ディスタンス

          素敵な偶然

          TRIGGER・十龍之介の夢小説です。 ヒロインは小鳥遊紡ではありません。 エメラルドグリーンの海を見つめる青年が一人。彼はその真剣な目で来たるべき波を見定めている。やがて、風と共に向かってくる波を捉えて今だという直感に従い、彼は砂を蹴ったのだった。海に入った彼はボードを準備してタイミングよくその上に乗り上げた。海が、波が彼を歓迎する。そのあまりの上出来さに思わず彼は声を上げた。 「!やったーーーッ!!」 その大声に、その波乗りに、なんだなんだ?と周囲に人が集まってきていた

          素敵な偶然

          終わりじゃなくて始まり

          TRIGGER・九条天の夢小説です。 ヒロインは小鳥遊紡ではありません。 初めて見た時思ったーー天使がいるって。 ここは日本を遠く離れた異国の地。日本人の両親を持つ私の生まれ故郷だ。両親の仕事の都合で今もここで暮らしている。生まれた時から聞いていて、子供の頃から話していたから英語はバッチリ!加えて両親はいつか日本に行くこともあるかもしれないからと日本語も教えてくれた。いわゆる私はバイリンガルなのである!そんな私が憧れたのは、ダンサーだった。幼い頃に見たプロのダンサーは素晴

          終わりじゃなくて始まり

          変わらない特別な場所

          TRIGGER・八乙女楽の夢小説です。 ヒロインは小鳥遊紡ではありません。 着物を身につけた美人な女将さんが店先で暖簾を掲げて開店準備を進めている。店内では店主が生地を捏ね、大女将さんがそのサポートをしていた。私は連絡または必要事項を確認した後、気合いを入れる。そこへ女将さんからの元気な掛け声がかかった。 「そば処・山村、本日も開店です!」 その声に店主を始め、大女将さんに続いて私も返事をする。 「…おいしい!」 山村さんのお蕎麦を頂いていた私はそのおいしさに感動した。向

          変わらない特別な場所

          その先の未来のために

          IDOLiSH7・七瀬陸の夢小説です。 ヒロインは小鳥遊紡ではありません。 その日、病院を出て中庭を散歩していた私の耳がふと音を捉えた。なんだろう?と思ってその音をたどってみた。 「こっちから聞こえる…あ、あそこかな?」 突き当たりを曲がると、そこには赤い髪の男の子が歌を歌っているのが見えた。その子は晴れた庭で空に向かって軽やかに歌を口ずさんでいる。すぐに分かった、とても上手いと。聴き終えた私は無意識に拍手をしていた。男の子がそれに気づいてこちらを向いた。一気に緊張が走った

          その先の未来のために

          お待ちしています、王子様

          IDOLiSH7・六弥ナギの夢小説です。 ヒロインは小鳥遊紡ではありません。 ここは、東京都の秋葉原。なにかに夢中な人たちが集う情熱的な街…いわゆるオタクの聖地だと私は思っている。もちろん他に二次元といえば〜とたとえられる場所はあるけれど、この秋葉原はなんというかすごいと思う!んです!…あー語彙力ほしいわ。とにかく、私はそんな秋葉原のとあるアニメ系のショップで働いているんだ! 「いらっしゃいませー!」 「ありがとうございましたー!」 一際元気よく挨拶をする。だってその方が気

          お待ちしています、王子様

          いつか、また…

          IDOLiSH7・逢坂壮五の夢小説です。 ヒロインは小鳥遊紡ではありません。 FSCグループの御曹司・逢坂壮五さん。彼と初めて会ったのは、社交界で著名な方々が揃ったとあるパーティーだった。 「はじめまして。逢坂壮五と申します。宜しくお願い致します」 そう精悍な声で告げた彼からは、とても真面目で物静かな印象を受けた。ああ、この人がいずれFSCグループを継ぐ人なんだと思わせる無言の説得力のようなものがあった。上品な振る舞いに人への気遣い、テーブルマナーなど全てにおいてそれを物語

          いつか、また…

          君に夢中

          IDOLiSH7・和泉三月の夢小説です。 ヒロインは小鳥遊紡ではありません。 満員ラッシュの電車を降りて一息。改札に向かって歩きながら定期を取り出す。かざして通り過ぎた後、持つ手から定期が滑り落ちてしまった。混雑の中、慌てて地面に落ちる前に拾おうと手を伸ばした時だ。 「ほら、これだろ?」 「…えッ」 先に私の定期を拾って言葉と共に差し出された手を見上げた。そこにいたのは笑顔の男の人だった。その笑顔から目を逸らせずにいた私に男性の方がパッと表情を変える。 「あれ!?もしかして

          私のヒーロー

          IDOLiSH7・四葉環の夢小説です。 ヒロインは小鳥遊紡ではありません。 きれいな西陽が窓からさしている。明日は晴れなのだろう。少しだけ夕暮れに見惚れていた私の耳に賑やかな声が入ってきた。 「いっくぞ〜!それーー!!」 「わー!ユウくんすごい!」 「へへん!だろ〜!?」 「私もやってみたーい!」 目を向けると、数人の子供たちが作った紙飛行機を飛ばしたり、絵本を読んだりわいわいと遊んでいる。ふぅと息を吐いて私は西陽を受けながら足を進める。 「はいはい、みんなもうすぐ夕飯の時

          私のヒーロー

          敗北宣言

          ロニ×ナナリーの小説です。 ロニ視点で、初恋を設定しています。 「ナナリーってさ、なんだか母さんに似てるよね!」 隣で弟分がいつものように喋っているから、いつものように聞いてやっていた。なにが美味かったとかなにを見たとかだとかそんな世間話だったはずなのに、なにをどう間違ったか耳を疑う発言が飛び出した。 「はぁ!?おまえなに言ってんだカイル!」 俺は大声なんて気にする余裕もなく、カイルにつめ寄った。すると、逆に目を丸くして首を傾げられてしまった。 「え、なんか性格とか口調とか

          敗北宣言

          運命だと思ってもいいですか?

          忍足侑士の夢小説です。 ヒロインの名前は固定になります。 関西弁はニュアンスで読んで頂けたら幸いです。 氷帝学園へは中等部からの入学と設定しています。 中学校入学を控えた、とある夏の日に私はとある出会いをした。 「いってきまーす」 気をつけてね、という声に言葉を返し、外へと繋がる扉を開ける。蝉が鳴く道を目的地に向かって歩いて行く。夏休み真っ只中の今日の気温も連日の真夏日。確かに暑いけれど、どこか弾む心地の私の足取りは軽かった。あと少しで目的地というところで私は少し前で立ち

          運命だと思ってもいいですか?