保護猫を育てながら子育てっぽいこと結構体感した話
2023/4/22にもものすけがうちの子になってくれてから8か月が経った。すごくあっという間だったし、もっと長い間一緒にいる気もする。しかし毎日「ああ、こんなにかわいい子が家にいるなんて」という感動も覚える。
実はこの8か月、以前の仕事先で「子供が生まれたらこういうことが起きるよ」と聞いたことがある情報と重なる事象をたくさん経験した。(子供を産んだことがないので本当かどうかわからないけど。)せっかくなので書き出してみようと思う。
①他の人に触られたくなかった
自分の人生で初めての猫さん。犬は4匹経験があったが(おばあちゃんの家×2、実家×2)猫は一緒に暮らすのが初めてで、正直ちゃんと触れたこともなかった。どのくらいの力加減なら大丈夫なのか、どういう触り方がいいのか全部文字通り手探りでわからなくて。小さくて壊れそうなほわほわの存在をとにかく大切に大切にしたかった。
よく産後ガルガル期に起こるという「夫でさえも私の宝物に触れてくれるな」という感情が実は湧いていた。雑に触ったり、コラっと怒ったりするのさえもイライラしてしまった。今はそんな感情は全くないけど、あの時のあの感情はまさしく産後のものと同じでは…と思ったのだった。
②夜心配で眠れなかった
猫は夜中大運動会を繰り広げる生き物なのだけれど、その間に聞こえてくる物音や鳴き声にものすごく反応して眠れない時があった。音が気になるというよりも「高いところから落ちてケガしないだろうか」「変なもの食べないだろうか」というもものすけへの心配が大きかった。
今も朝の「おはよう」のニャンが聞こえてくると、ドアの前で待っているもものすけのことが気になって、布団からすぐに出てしまう。これは、二度寝せずに済むといういい効果でもある。笑
③ご飯の食べ渋り・水の飲み渋りに憔悴した
夏に体調を崩したもものすけは血液検査の数値が悪くなったので、腎臓に配慮したウェットを与えるように病院から指示があった。まぁそれが美味しくないみたいで、1パウチ丸々食べなくて捨てたりした。自分が作ったわけでもないのに、やっぱり食べられるものを捨てるのは悲しかった。
何故か水も飲まなかったので何とかウェットのご飯だけでも食べてほしくて、口元に運んでおだてながら強制給仕し、逃げられ、追いかけ、心が苦しくてご飯の時間が憂鬱だった。今はご機嫌に食べてくれるので、本当にありがたい。
④体調不良が心配すぎて号泣した
肝臓の数値が悪くなった時、難しい病気の可能性もあると病院の方に告げられ、毎日涙が止まらなかった。まだ一緒に暮らし始めて3か月くらいだったけど、この子がいない日々を想像するだけで胸が張り裂けそうだった。
朝も夜も涙が止まらなくて、正直その時はもものすけを見るのも辛かった。これ以上大切な存在になってから、お別れが近くなったらどうしようと思った。幸いなことに涼しくなって体調がもとに戻り、数値もよくなり、今は何事もなくケロッと元気そうに生きてくれているが、あの時は私が先に死ぬかと思うくらい本当に大変だった。
➄季節のイベントを全力で楽しんだ
猫からしたら何にも関係にゃいという感じだったが、ハロウィンやクリスマスを一緒に楽しませてもらった。季節に沿ったおもちゃが出るので、それで一緒に遊んだり、写真を撮ったりして、その写真を季節ごとのコンテストに出したりした。(ただポリシーとしてもものすけに装飾することはしていない。笑)
家に来てくれてから「◎か月」というのもずっと気になっていたし、22日はなんだか特別な日になった。子供の月齢フォトや季節の写真をこまめに撮っている友達を「よーやるな」と横目に見ていたが、全く同じことをしていたと気付く。
⑥毎日写真と動画を撮った
猫は人間ほど大きさや外見が変わるわけではないけれど、可愛い瞬間をとにかく残しておきたくて、たくさん写真と動画を撮っている。このおもちゃで遊ばない時が来るかもしれない。この場所でくつろがない日が来るかもしれない。ふみふみをしなくなるかもしれない。
そんな時に「可愛かったな」「懐かしいな」と思い返しながら見る時がくるかもしれない。全部”かもしれない”だけど、後から後悔しないように、今日も私はカメラを向ける。
➆育猫系の本や漫画に涙腺が崩壊した
つい最近も「猫はあなたの顔を見ながらこんなことを考えているよ」とか「猫が虹の橋を渡ったあとは、こういう会話を神様としているよ」みたいな内容の漫画を読んで電車の中なのに涙を流してしまった。
どの内容も人間の想像でしかないけれど、猫の気持ちを想像するだけで愛おしく胸がキュウッとなる。もものすけはこの家に来て幸せかな、もし生まれ変わることがあったらまた出会ってくれるかな、とか考えたら涙が出てくる。猫の気持ちは明確には言葉にならないものだからこそ、想像に幅も重みも出るのかもしれない。
私にとって「初めて」が満載のこの刺激的な日々やそれに伴う感覚は、もものすけが一番最初に感じさせてくれたという事実は一生変わらない。
正直、楽しいことや幸せなことばかりではなく、大変なこともたくさんあった。でも、心から一緒に暮らしたいと願い、自分で会いに行って縁を繋がせてもらったもものすけだからこそ、こんなに大切で、心配で。それでも何とか乗り越えられたんだと思う。
夫は最初別に生き物を飼いたくない人だったけど、突然日常に現れた猫をそれなりに受け入れ、可愛がってくれている。彼がいないと、病院通いも儘ならなかったし、ご飯をあげたり顔を見たりするのも辛い時にその場を離れることも出来なかったので、とても感謝している。心配を分かち合える人がいてくれてよかった。
猫は触られたくないとき明確に近くに来てくれないし、触ろうとしても殴られるし逃げられる。それくらい自分で私からの愛情の受け方をコントロールしてくれる、「猫」でよかったとも思う。もものすけのおかげで愛情過多な飼い主は、今日も猫にとって良い距離感を保ちながらもものすけを愛でる。
出会ってくれて、本当にありがとう。
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