遠回りしたくないあなたへの手引書
300回〜500回
これは人が新しい動きを覚えるのに必要な反復回数らしいです。
仮に何かの技を打ち込むとして300回程度なら頑張れば1日で達成できそうです。
この話はかれこれ10年前にトレーニングの分野で聞いたものです。経緯としてはそれまでは筋肉を鍛えることにフォーカスしたいわゆる筋トレが主流だった(今もそうだが)ところに機能とか動きに着目したトレーニングが流行り(なかったけど)だしたころでした。
筋肉の話をしだすと長くなるので動きに話を戻します。
ではここで一気に300回、いや気合いれて500回の打ち込みをこなせばいいのか?
というとそうではありません。
人間の体の発達は姿勢や動きに依存します。筋肉を鍛えたから動けるのではなく、動作に必要な筋肉が使われて鍛えられているだけです。
っぽいこと言いたかっただけなので・・・
何もないところに新しい動きを覚えるには300回なのですが、すでにある動きのクセを書きかえようとする場合はこの10倍の反復回数が必要と言われています。
言わずもがな3000回〜5000回です。
さすがに1日では無理ですね。というかめんどくさいですね。
どのように打ち込みをしていくか?
打ち込みを300回おこなう場合もよほど時間のある人でなければやらないでしょう。
私は黒帯ですけど、すでに悪い動きのクセなんていっぱいあるでしょう。もっというと柔術の動き以前に土台である人間の動きにもクセがあります。
まだ経験が浅い人ならばクセがないうちにいい動きを習得できるかもしれません。
とにかく300回〜5000回の反復をしていくわけです。
①記憶するには寝ることが重要
300回でも5000回でも1日でクリアするのはやめましょう。50回づつなら6日でクリアできるのでいい感じです。
②セット法を使う
悪い動きが顕著に出るのは疲れてきた時です。体力の疲れ、精神の疲れとありますが、反復回数が多くなればなるほど疲れてきてエラー動作はでやすくなります。
これについてはトレーニングみたいに負荷設定ができないので明確な回数を出すことはできないのですが少ないにこしたことはありません。
私は片側5回で区切っています。
少し具体的になりますが、まったく新しい技を練習する時は得意な方だけをひたすら行います。5回やって相手と交代して、相手も5回やってまた交代
クロスエデュケーションというものがあり、片方の動きをやっていると逆側の神経が疎通されるというものです。技をこなすみたいな複雑な動きにどれだけ適応されるかはわかりませんが、片側を反復していれば逆側にも少しは効果があるかもしれません。
戦うときは片側のみの打ち込みで片方だけが強い矛のなっていればいいかもしれませんが、動きに伴って体は発達していくのであまり差が離れすぎると今度はケガに繋がってきます。
ということで、ある程度なれたら逆側も打ち込みします。
③あらゆるシチュエーションから打ち込む
これまた昔にトレーニングで得た知識ですが、バスケットボールのシュートの実験でこういうのがありました。
1 一つの場所からひたすらシュートを反復
2 あらゆる角度からシュートを反復
後のテストで1の練習した場所からシュートした場合は前者が高得点でしたが実戦に役立ったのは後者だったそうです。
例えばガードからの腕十字もクローズドを300回反復したあたり、別の角度や別のガードからの反復も合わせておこなうと腕十字がもっと上手くなるかもしれません。
Yusuke Yamawaki
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