バッハの旋律 #12

 サカナクションが好きだ。独特のリズム感、世の中に対するメタファー、メッセージ性の強いMV。
 僕が好きな曲は、
「ネイティブダンサー」と「僕と花」そして「バッハの旋律を夜に聴いたせいです。」
 である。
 リズムが良いアーティストであることは世間では周知の事実であるが、僕はMVが好きなのだ。
 新宝島で心を掴まれ、バッハの旋律で感銘を受けた。
 誰しもが、偽りの自分、仮面を被り、自分という何人もの人形を操っている。しかし、彼女が本当に好きになったのは、人形の自分であり本当の自分ではなかった。無理やり彼女を奪うも、彼女も良く見れば人形だった。
 みんなそうなのである。この事実をうまく表現しすぎている。そしてMVは唐突に終わる。その瞬間にこの話全体が誰かに見られていることに気づき終わる。果たして誰にみられてきたのか、過去の自分か未来の自分か、はたまた違う人なのか、、、
 初めてこのMVを見た時はおもしろいなと思ったが、何回か見ているうちに深すぎて引き込まれる。これがサカナクションの魅力である。
 もし1回しかMVを見てないという人がいるならば、それはもう、逃した魚はでかい、とかしか言いようがない、、、

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