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読解能力を身につける~パート1~

こんばんは。今週も1週間お疲れ様でした。

最近はコロナより暑さより寝違えた首が一番の大敵です。早く治ってほしいですが、負けずに週末を楽しもうと思います。

まずはじめに、私は学習指導を中心に発達障害のある子どもたちと関わっているため学習能力の構造理解は欠かせません。

元をたどれば「5科目にとらわれない能力を見つけてあげたい。」という想いから出発したのですが、とにかく構造を理解しないことには彼らの立場に立って考えることができなかったのです。

しかし構造理解ができるようになると一層、どのようにつまづいているのかが理解できるようになりました。それ以来、彼らの身体も含めた個別の状態理解というのはとても大切にしています。

そこで今回はスタッフからの「どうしたら読解能力を身につけられるの?」という質問を受けて作成した資料をもとに、読解能力について考えてみたいと思います。まずはじめに

読解能力 = 「他者の考えを正確に整理し要点をまとめる力」

といえます。この場合の要点とは筆者の主張であったり物語の主要な点であったりするので、その話の中でも特に重視すべきところとなっています。

そして何かを読解するときには下記のような構図が成り立っています。

スクリーンショット (44)

このとき自分流の解釈や反論、そして自身のお気に入りの要点を抜粋しては読解にはならないのです。よって他者の意見を聞いたり文章を読んだりした後、自分の咀嚼を完了するまでに大きく3つのステージがあると考えるのが良いでしょう。

そして一般的に読解能力と言われるのは➁の方です。①はとても自由な世界から他者の世界を見るので主観的な解釈で良いのですが、➁については他者によって解釈や主張はあらかじめ定められています。この場合の定められているとは正解という意味ではなく、他者のフレームがある、ということと考えてください。
ここに阻害要因が介入すると以下のようになります。

スクリーンショット (45)

ここで注目したいのは要因のところはよく見ると私たちにも起こりうる要因であるという点です。よって読解力向上のためにはこうした要因を認知し、なるべく他者の意図通りに受け止められるように整理する必要があります。そしてその後で自身の主張と照らし合わせ、共通点や相違点を探していくこととなります。
よって日々読書やニュースに触れてなるべく意図をくみ取ろうと練習しておくことで、より正確な対象・対照関係を持つことができるといえます。

余談ですが考え方の偏向性は自身の主義主張とも言えますが、そもそも情報の取捨選択の段階で偏向的になってしまえば偏見や固定観念となります。そうならないためには日々多角的な情報に触れておく必要があります。

概観は終わりになりますが、他者世界を受容するためには基本的には自己世界の承認があって他者世界の受容が行われます。自分の中にあるイメージや考え方に対して変容性を与えるのが他者であり社会です。

そしてこの変容がとても苦手な子たちがいるので、次回はそうした苦手な子たちに向けたアプローチについて紹介したいと思います。


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