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表情の多様性をつくる

感情を読み取りにくい子どもにとって表情は相手の感情や考えを読むために大事なきっかけです。
ただし注意が必要なのは必ずしも感情的になることと表情で感情を表すこととは一致しません。
特に子どもに対して意図を明確に伝えるためであれば


私たちは赤ちゃんの頃から相手の表情を読み、相手の表情に合わせて楽しかったり幸せだったり、怒ったり悲しい気持ちを受け取り表現します。やがて自発的にその快不快に合わせて表情を多様化させ、感情に合わせて表情をさらに増やしていきます。
 これらの表情は分かりやすければ分かりやすいほど相手に伝わります。ただし意図を伝えることが目的なので、実際の感情表現は最小限に留めなければなりません。

事前段階として、教育者は何かのハプニングや事件が起こった場合に感情を動じさせない練習を行っておく必要があります。事前準備の記事を参考にしてください。
ただし保護者の場合は常に身近にいて全く感情的にならないことは難しいので、むしろ感情的になってしまった後の自分と子どもへのフォローの方が大事です。これについてはまた別のところで改めたいと思います。

では、表情と言えばどんな表情があるでしょうか。
これをあらかじめ決定しておく必要がありますが、難しいことはありません。私たちが知っている表情を実際に作ってみて、それが実行されればよいのです。

試しに表情チャートを作成してみましょう。普段自分がどのような表情をとっているのか振り返り、必要に応じてさらに分かりやすい要素を入れます。

そして記入したように実際に表情を作ってみましょう。

実際に表情を作ってみたときそれが少し大げさになるくらいに表情を作ってみましょう。

その後子どもに対して様々な表情があることを説明し、その表を見ながら「これは楽しい時の顔」「これは悲しい時の顔」と一緒に表情を作ってみてください。
基本的に何かを演じることは恥じらいを伴いますので、必ずしも楽しんで練習してくれるとは限りません。でも、「こういう表情のときは○○なんだよ。」と説明してあげる機会をたくさん持っておくことで、意識が表情に向き、次第に表情と感情が一致するようになります。これは突然叱られたり話しかけられたときにうまく反応できなかったときよりも子どもの困惑も減り、意図が伝えられなくて余計にストレスとなってしまうことを避けることができます。

表情を意識してみてください。

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