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【キャリアを考える】 本音を話してもらうには?

他人に本音を話すのは、なかなか大変なことです。

キャリアカウンセリングではクライエントとの1回目の最初の信頼関係の構築をラポールの形成といいますが、
私はこの時点での関係性は、信頼するしないより、話しやすいか、そうでもないか、程度のものだと思っています。
そして、その程度の関係性だと、なかなか本音までは語ってもらえません。
もちろん、守秘義務の説明などもするわけですが、そういうことを抜きにしても、他人に〝なんでも話す〟なんてことは本来難しいものです。

だいだい、そんな感じで1時間が終わると、クライエントの方も、あまり意味がなかったような気がして、「次回はもういいかな」「キャリアカウンセリングって、いらんかも…」ってなってしまいそう。いや、実際にそうだと思います。

そして、キャリコン側としては、「ああ、これからが本番だったのに…残念…」なんてことにもなりがちです。まあ、これはキャリコンの力量不足。

でも、クライエントとして利用する際にお願いしたいのは、
一度で終わりではなく、3回、5回をセットで考えて欲しいな、ということです。

なぜなら、本音を話すには、まず自身の潜在意識まで引き出してくることが必要な場合もあるからです。
つまり、クライエント自身すら意識していない(=言葉にできない)背景があるかもしれないということ。
たいていの場合、見えていること、目の前で起こっていることだけが課題ではありません。
なのに、起こった出来事を延々と話して1時間が終わってしまうこともあります。
そして、「で、何が言いたかったのだろう?」とお互いにそう思ってしまうことも。

また、第三者のキャリコンにとっては、「それがクライエントにはどうして問題なのだろう?」と不思議に感じることもあります。
それは互いの価値観が全く異なるからです。

あまり繊細な心の持ち主ではない私の場合はよく他人の話を聞いていても、
「そんなことで傷ついたの?」なんて思ってしまうわけですが・・・
仕事となると、「それは辛かったね。頑張ったね」と言える〝共感力〟がなければ、そもそもキャリアカウンセリングは成り立ちません。

じっくり話していくなかで理解が深まり、問題解決の端緒を探り、クライエントが自身の価値観やものの見方、問題の本質に気づいていくには、やっぱり時間がかかってしまいますね。
だけど、自分自身としっかり向き合うためにも、クライエントにはその時間を大切にしてほしいな、と思います。

それをサポートするのが、プロのキャリコンの役目なわけですが・・・。
本音までいきつくには、時間がかかる。持論です。

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