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【キャリアを考える】 キャリコンの認知の歪みが邪魔になる。

キャリアカウンセリングではなく、心理の分野になる認知行動療法。
端的に言えば、認知の歪みを修正して、ものの見方や行動を変えていく心理療法のことですが、私はつくづく、これをマスターして自分の認知の歪みを修正していかなければ・・・と思います。

なぜなら、どうしても自分の価値観にとらわれ、クライエントの悩みの本質にたどり着けないから。
1時間も話を聴いているはずなのに、クライエントの主訴は闇の中・・・。
なんでうまくいかないんだろう・・・と逐語録(カウンセリング内容の一語一句を文字に起こしていくもの)を見直すたび、クライエントが発した重要なキーワードをスルーしてしまっていることに気づきます。

ここ数年、年2回ほど逐語録を取り、スーパーバイザーにアドバイスをいただいています。そこで必ず問題になるのが、「なぜその言葉にこだわってしまったの?」「どうして、そこでそう思ったの?」という、クライエントではなく、自分自身の課題です。

例えば、一般論や「○○なんだから××であるべき」という、単純な考えにとらわれてしまいます。「大手企業の部長までやっているのだから、優秀なはずだ」という感じ。なぜ、そのクライエントは悩みを抱えるほど自己肯定感が低く、自分に自信を持てないのか、最後までその本質に迫ることができませんでした。
ただ、逐語録を見直して理解できたのは、クライエントが大手企業の看板ではなく、自分自身をきちんと評価されたい、という想い。私のアプローチが端っから間違っていた、ということでした。

キャリアコンサルタントとして必要なのは、クライエントの肩書きやら社会的な立場ではなく、それら全てをとっぱらって、目の前のその人のみと向き合うこと。背景の事実を聞くだけで、〝気持ち〟を置き去りにするカウンセリングは最低。キャリコンの勝手な先入観や、浅薄な価値観ほど邪魔なものはないですね。

そこで、つい、頭に思い浮かんでしまう自分の歪んだ認知を補正できるよう、認知行動療法を身につけたいなあと。こんなケースで自分はこんな考え方に陥ってしまうといった自分自身を知らずして、他人のキャリアカウンセリングなんてできないんじゃないかと思うわけです。常にセルフカウンセリングができるキャリコンへと成長したい。それが今の目標です。

そもそも、何十年もかけて、自分自身のなかに培われてきた価値観。友人によく「teruteruらしい」と言われますが、それは少し変わっているという意味なのだと認識しています。そんな私の価値観を押し付ければ、子育てだってうまくいかない。それは十分経験しているはずなのに(笑)。

やっぱりヒトとして修行が足りんなあ・・・と、相変わらず反省することばかりです。


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