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コールセンターのオペレーターさんにはやさしくね

先日、クレジットカードの不正利用に遭った。
金額は8万4000円(@メルカリ)。

即座にクレジットカード会社(以下:カード会社)に連絡をして、カードを使えないようにしてもらったが、確定データが利用先(今回だとメルカリ)から来ていないので調査できないとのこと。確定データが上がってきたら=Web明細に記載されたらまた連絡くださいと言われたので、本日コールセンターに連絡した。

仕事をしているので、昼休みしか時間がない。
ただ、コールセンターは受付時間〜昼過ぎが一番混む。
私と同じようにお昼どきにかけてくる人がおおいからだ。

12時すぎ。
回線に繋がるまで約5分、そこからオペレーターに繋がるまでさらに10分。
多忙なビジネスマンや、待たされるのが嫌いな人にとっては耐えがたい時間だと思う。

しかし、私は違う。
これは何も私が寛大な心の持ち主だからではない。
コールセンターの様子が、保留音を通じて想像できるからだ。

かくいう私、コールセンター勤務経験者。
学生時代から、某教材の営業をはじめ、選挙の世論調査や某大手小売店の電話交換手を6年ほど経験している。
中でも割と短期間だったのにとてもしんどかったのが、某カード会社の業務だ。

受付開始と共に鳴り止まないコール音。
「待ち呼(まちこ)○人でーす!」とフロアに響く管理者の声。
電話に出るや否や怒鳴ってくる客、もといお客様。
中には「繋がるまで30分も待ったんだそ!電話代払え!」なんてことを言ってくる人も。
今なら客、もといお客様の気持ちがとてもよくわかる。本当に繋がらない。

ただ、経験者として、休む間も無く次から次へとかかってくる電話に対応しているオペレーターさんに思いをはせずにはいられない。

ま じ で し ん ど い ! から!!

嫌な客、もといお客様に3時間も4時間も話されっぱなしで休憩なしで一日が終わった仲間。
「ちゃんと対応しなかったらお前の給料から賠償しろ!」とかめちゃくちゃなことを言う客、もといお客様に捕まった仲間。
ものすごく丁寧な対応をしているのに、声が若いと言うだけで「あんたじゃ話にならない」と言われた仲間。
私は彼らを知っている。

そんな過酷な環境の中、こちらの疑問や不安を解消するために、あまたのオペレーターさんがいる。
いろんな事情を抱えた人、若い方からご年配の方まで、本当に様々。
これから対応してくれるであろうオペレーターさんに、かつての仲間たちを重ねてしまう。

電話が繋がった瞬間、とてもやさしく落ち着いた声の女性が対応してくれた。
話し方も程よいペースで、「ご不安な状況の中、ご連絡いただきありがとうございます」とお礼まで言われてしまった。
私もなるべくわかりやすく時系列を説明し、最後に「お忙しいところありがとうございます」とお礼を伝えて電話を切った。
(結果としては、調査をしてくれるので、その間8万弱は「保留」となり支払いの対象にはならないよう手配してくれた)

電話を切った後、私の中にも穏やかな気持ちが広がった。
対応してくれたオペレーターさんも、私の最後の一言で少しでも癒されるといいな、なんておこがましく思いつつも、本当にそう思っている自分もいる。
かつての経験がそうさせたのだ。

これまでの経験が役に立っているのだろうか?とふと思うことがある。
でも、ほんの小さなことかもしれないが、必ず自分の血肉となっている。
そして、必ずめぐり巡って誰かの役に立っている。

コールセンターに電話するときは、心穏やかなとき、時間に余裕のある時をお願いしたい。
そして、最後に一言でいいので「ありがとうございました、助かりました」とやさしく声をかけてあげてほしい。
その一言で、本当に救われますから。

元オペレーターより

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