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檀黎斗のオタクが往くドカメン感想メモ その②(ネタバレ有)

・その①はこれ

・筆者仮面ライダー遍歴(再)

ゼロワン(だいたい映像は一通り)
オーズ(映像は一通り)
エグゼイド(映画・Vシネ・小説版・関連ムックほぼ全て)
ビルド(4クール目入りそう…位まで観て放置中。中途半端)

・檀黎斗が好きで、為士のビジュが発表された時悲鳴をあげた

神威為士を読んでいく

・はじめに - 檀黎斗との比較について

 ただのオタクの所感雑記であるとはいえ、この2人のキャラクターを並べて考えていくにあたって私のスタンスを提示しておこうと思う。
 簡潔に言うと、檀黎斗と神威為士……それぞれをキャラクターとして好きだ。
 神威為士というキャラクターは、キャラデザといい笑い方といい、どうみても檀黎斗/仮面ライダーゲンム(ゾンビゲーマー)をオマージュした存在である。
 私は檀黎斗というキャラクターが好きなので、何かと比較して考えている。もちろん別物で、まったく違う媒体の、まったく違うキャラクターなのは百も承知だ。同一視したり、それぞれが延長上に繋がるとは思っていない。とはいえ、明らかなオマージュである上、脚本/ライターが同じである以上は切り離すことはできない……とも思っている。
 以下の本記事では、各作品での描写から2キャラを並べたり、共通項を見出すような仕草が多数見られると思う。しかし、為士のことを「ジェネリックの檀黎斗」のように思って下に考えているとかいう訳では無い。2人それぞれをキャラクターとして好きだ。

……という、自己満足記事でも誠実であろうとしたい……という拙い文章での足掻き。こういうことなので、よろしくお願いします。大丈夫そうなら続きをどうぞ。

※以下 メインストーリー7章までと、調査エピソードやキャラエピソード、仮面ライダーエグゼイドのネタバレを含みます

・神(威為士)

 スクショした順で画像を載せては書いているので、調査エピソードとメインストーリーがごちゃごちゃだが、ご了承願いたい。ストーリーの中身もそこそこに、神威為士の人となりを考えていく方を軸にしている。

神。
神威為士神。

 初っ端から元ネタのオタクを刺しにこないでよ。
本人も認めちゃったからまた仮面ライダー界に神が増えてしまった……。

黙ってると口小さくて可愛い。
主人公たちを「利用」するスタイル。

 主人公たちの行動を都合よく利用した挙句、悪びれもせず自身の目的のためだからとケロッとしている。さすが。そういう“ぽさ”を感じてはスクショしてしまう。
 「クズ」とか人にすぐ言うタイプなんだ、とけっこう意外に思った。自身の美を褒めたたえてはいても、わざわざ他人を下げる事は好んでやらなそう……というか、そこまで他人に興味もなさそうに見えたから「社会のクズ」呼ばわりするんだ……と思った。まあ、この時はイラついていたのがありそうだ。
 狂介との言い合いを見ていても、為士は語彙にまで「俺の発する言葉は美しくなくては…」的なこだわりを持っている訳では無いらしい。むしろ感情的になる事が常であるため、強烈な語彙の方が多そうである。

いい顔だ
閉じ込められた地下水道で、為士の目指すものを聞く。

 己自身を美の象徴とし、さらにその探求を欠かさないくせに、その探求のためならば傷ついてもやつれることすら良しとする……矛盾してるようだけど、そもそも彼にとっての基準に健康だとか無傷だとかが入ってないだけなのだろうか。

絶対的に信じる自身の美を、未来永劫に刻みたいらしい。
そのため、得たライダーとしての力を振るうらしい。

 「究極の自画像」と言ってはいるが、それが絵画であるかすらわからない……と思う。便宜上そう語るだけで、多分彼の信じる自身の美を完全に収めた芸術表現そのもの、を目指しているのかもしれない。

ここでの選択肢は「不謹慎かもしれないけど興味がある」を選択していた。そう思ったから。
ワ!!!!!

ワオ。オイ。ちょっと。
はい。行きます。いやそうではなく。びっくりしちまった、「理解者」側認定してくれている?

 

誰にも語っていない、為士の初変身時。

 この後、為士は鳶職の男性をさっと助けるが、男性の感謝の言葉にも大した返事もせず去る。変身した己の力に恍惚としたような顔をして。
 「俺は美しい」と口にしながらも、その目線は命綱もしていない鳶職が命の危機に瀕しているのを追っている。「誰よりも…」と口にしながら、そのままでは助からない男性の姿を追っている。
 為士は、自身の何よりのアイデンティティである美しさへの渇望によって…ではなく、「たまたま見かけた誰かの命を救うために」変身していた……と解釈するのが妥当ではないだろうか。しかし本人にその自覚はあるのだろうか?とくべつ無関心を装おうとする様子もなく、いつも通り自身の美を讃えていたようである。ただ、その最中に「誰も何もしなければきっと助からない命」を見ただけ、のようにも見える。
 不思議だ。間違いなく行動原理も変身の仕方もヒーロー像としての「仮面ライダー」なのに、当の本人は「力を得てより美へとより近づく俺」にしか興味が無い。彼が彼として当然に振る舞っているだけなのに、誰かの人生を左右する。安易に善悪で区別をつけられない強烈な存在。
 自身の才能/内に眠る美に恍惚とし発揮し笑う……という姿のみならず、そういうところに檀黎斗との重なりを感じている。創作のフィルードや倫理観が違うために、その影響はまた異なるものにはなっているが。
 人の命を左右するだけの力を持ち、実際その力で誰かを救ったとしても、自身の野望のためだけに用いた結果の一面でしかない……。

 つか、「淫靡」て。「いんび」だって。熟語弱いからわかんなくてググっちまったよ。「風俗や男女の仲などが乱れること」みたいな意味がメインっぽいぜ。おいおい。
 ドカメンが仮面ライダーでありながらニチアサ制約から解放されている故の面白さは様々な面で見られるが、こういう言葉の登場もあるのか。ニチアサナイズされないまま届く言葉、オロオロしてしまう。いいのかな!?って。為士はもうセクシーな路線も当然のように自身の美としているんだな。

 そして、メインストーリー6章のおわり。

“俺たち”。

 「俺たち」!!!!
こいつ、本質的にけっこう人間好きっぽい………………………。
というか、芸術を好む時点であらゆる表現の尊さ、ヒトの営みに対して好意的なのかもしれない。
 勝手に「俺こそが至上の美で、関係の無いヤツは価値がない」くらいの思想かと思ってしまっていたが、元ネタのやつのせいで変なバイアスがかかってたかもしれない。

去り際、エージェントに残した言葉。

 エージェントが「利用してくれていい」と言うのも良い。すでに彼が自身の中の美学にしか従わない人物だとわかっているし、それに変に干渉するつもりがない。そして為士の言葉もまた、彼の美学……というか生き方そのものを示している。美の追求のため茨の道を、その白い肌に傷を付けてなお進む。彼は彼が美しいことを「知っている」のではなく、「信じている」。

・若き美の求道者

調査エピソード(RED)の最後。

 あらゆる創作者に捧ぐ「己を信じて進め」だった。
 神威為士、過去の記憶もなければ自身の才能を裏打ちする技術がどこから来たかも知らないのに「自分とその美を信じている」一点で若き美の求道者として在る男…………。
 美術と美術批評が好きな身として勝手に解釈すると、批評家そのものを格下としている訳でなく「何かを生み出すことができなければ、批判も評価も生まれ得ない」って話だと思っている。

呪い。

 あまりに非凡な才能は祝福にも呪いになりうる。常人に理解の及ばぬ感覚で生きる者が、その才能を「ゲーム」という形で思うままに奮った結果、多くの人々が傷つき命を弄ばれた物語を知っている。実の父に「お前を生んだことが私の罪だ」とまで言われた男を、そして街を睥睨し「生まれた時代を間違えたのか」と自問した天才を、知っている。
(また、同時にそんな“神様”に「語り継いでやる」と言った男のことも知っているのだが)

 しっかりめに檀黎斗らしさを感じるのに、どうして為士のことは不思議と穏やかに見られるんだろう。為士も、檀黎斗と比べれば危険性も少なく被害も小規模とはいえ、かなり言動に問題があるタイプではあるはずだ。

 為士が持ってる才能は美術的資質で、彼は「美しい自分自身を表現し続けること」を何より大切にしている。
 檀黎斗はゲームを媒体として才能を発揮するが、それは常にプレイヤーを必要とするから人的被害が発生する。
 為士の生み出す芸術は大抵が平面作品の自画像であり、実際美術として技巧面でも優れているらしい。美術もまた鑑賞者がいて成り立つモノではあるが、創作の過程に他者の介在を必ずしも必要としないあたり無害である事も多く、受け入れられやすいのかもしれない。為士自体がそもそもキャラとして随分マイルドなのもあるが……。
 為士の理想には倫理を超える必要性があまりないので、“普通”の面が善性として見えやすいのかもしれない。異常性と常識のギャップは檀黎斗要素にも感じるが、普通に仲間を案じるのに「どの面下げて…」が生まれないから、かなり素直にギャップとして食べられるさっぱりめの味になってるように感じるな。

 為士に仲間がいるのを見ていると、つい「生まれる時代を間違えた」───才能を持って生まれたが故に世界と健全な関わりを持つ事なく結果的に隔絶され続けた「哀れな天才」でもあった彼を思ってしまう。余計にその孤独が色濃く感じられてしまい、有り得ないイフを考える。
 「自分の道を追い求め才能を発揮する中で、直接的に人を傷つけることなく進むことのできた檀黎斗」……なんかを想定してしまう。そんなのは意味の無い考えるだけ虚しいものであっても。

 だから、為士が世話焼かれたり笑って許されたり、自然にエージェントに笑顔を向けたりする瞬間が、絶対的な絆とか信頼に裏打ちされてる訳では無い不意のちょっとした出来事だったとしても、眩しく感じられて仕方がない。彼が受け入れられ、彼のままでいられる場所があることがひどく尊く思えてしまう。まだそんなにこのキャラのこと知らないはずなのに、なんでだろうな。泣けてくるのは。

・ざっくばらん

些か熱が入りすぎてしまった。以下、また緩くざくざく書くこととする。

エージェント、声掛けた女性の方を心配しててウケる
素晴らしい

「俺が愛を囁くのは俺だけだ」、檀黎斗を美の求道者でナルシストとして再解釈した男として100点のセリフだろ。

為士のキャラ弁。キャラ弁?
見た目も栄養価も(味もとは言ってない)

辛いものが好きらしい。甘いもの好きな浄との会話では、

刺激が大事らしい。

 辛味は広義の「刺激」らしい。
 しかし「俺が愛を囁くのは俺だけ」、「俺の美しさは俺だけのもの」だの、恋愛の匂い全部吹っ飛ばしてフラグぶっ壊していくな。
 で、地区エピソードではこう語っている。

 為士がキャラの中でもかなりガリガリなの、やっぱ本人が体重制限してるからか……。よくその体重キープしたままアカデミーでの訓練できたな……。倒れなかった?狂介への「筋肉バカ」呼ばわりは、筋肉という自身の必要のないものを何かとつけて叫んでくるからなのかもしれない。
 食事の制限とか大変そうに見えるけど、この様子じゃ飯の味にそこまでの興味が無いだろうし、なんとかなってんのかな……。

阿形の兄貴に散々面倒かけさせてコレ。

 鮮やかなまでの「俺の美の糧になるのだから喜べ」

 メイン6章読み終えて、こんなことを考えた。

…というツイートをしたところ
公式に先手を打たれていた。
しかも想像よりずっと優しかった。

 為士、お前、いいやつだな!(なお比較対象)

 

この笑顔好き

 為士、かわいいな。おまえは、自身の芸術のために誰かひとの人生を壊すことなく進めよ、たとえその美しさがために凶行を引き起こしそうになってもきっと止めてくれる仲間がいるのだから、お前のままで幸せになれよ。

 為士のことを「理解出来た」と感じる度、檀黎斗の劇中の人々どころか視聴者にすら理解の及ばない隔絶された才能と罪と孤独が色濃く感じられるようで、勝手にカウンターくらって死んでいる。

 エージェントを「荒削りだが悪くない」判定し、「俺の美を見たいなら誘ってやる」、エージェントの瞳を至近距離で突然覗き込むし、エージェントが気になると言えば特製キャラ(自画像)弁も作ってくれる。かわいいやつじゃん。なお、「俺が愛を囁くのは俺にだけ」らしい。
 これが檀黎斗ならこうはいかない。褒めたところで理解者判定をもらう事は基本叶わず、人の人生をぶっ壊す前提の発明を繰り返し、近くにいると命の危険がそこそこの頻度であり、政府や国家機関からの監視もつくし、目に付いたものを話題にして褒めてもほぼ無視され、稀に琴線に触れたら叫ばれる……みたいな感じではないだろうか。怖いぞ、きっと。

あっ。

 狂介、エージェントも化粧する人だった場合、お前は不利だ。諦めろ、お前に見分けのつかない粉も、似たような色も違うんだ。
ちゃんと見て!こっちはパールっぽいツヤ感があって、こっちはマットなんだよ!
あぁ!?どっちも同じ白い粉じゃねェか!
違ァう!筋肉バカの目はこの程度のテクスチャの見分けもつかないのか?

・同じシェフの料理

 ここまで為士の中の檀黎斗の影(というのは些か濃い気がするが)を必死こいて追いかけてしまったが、キャラの軸も媒体も異なれど、やっぱり同じシェフの料理だ……と思う。店も料理自体も違うのだが、噛み締めたとき残る味に同じものを感じる。嬉しい、嬉しいし、知ってるような顔して食ってみたら全然知らない味がする。ちゃんと別物として美味いんだ。
 正直、最初は「同じ脚本家の描く好きなキャラベースの新キャラなんて、実質供給だろ」とだけ思ってヘラヘラしていたのだが、情報開示と共にどうやらドカメン……否、ライドカメンズは本気のようだと感じ、姿勢を変えた。特にエピソード0の更新とか。
 別に心の内に秘めているだけなら1オタクの姿勢なんかコンテンツに何の作用もしない。でも、そんな感覚だけでは新しいキャラ達に悪いかもなあ、と思った。神威為士のことを神威為士として好きになりたいなと思った。
 それを軽く触れただけで叶えてくれるのには、こちらの受け取り方もそこそこに、やっぱりストーリーの良さがある。シナリオすごくない?うますぎ。メインになるキャラが10人くらいいるコンテンツでも、メインストーリーではアプリアイコンになってるキャラ中心になったりすることが多く、掘り下げはキャラ別のエピソードやイベストに回されることが多い。その中でメインで全員に触れつつ関係性の伏線を敷いて本筋を動かしていくこの、この手腕、あっぱれ……。
 1読み物としてでも、ボイス付き小説としてでもなく、キャラについて知りたい人が読むソシャゲシナリオとして素晴らしい、と思った。

 あー、ドカメン楽しい〜。

これはドカメンくん
アイ仮面(マスク)笑笑
 この調子なら生首ヘアゴムなんかもすぐ出してくれそうです。オンラインクレーンゲーム限定だかだったけど、ぬいも既にあるんだよな。ぬいはクオリティ高くてめっちゃ可愛い。

 楽しい〜。グッズも欲しくなってきたし、そっちの展開も楽しみだ。
 私はこの通り超楽しんでるし、Twitter眺めてても楽しんでる人ばかりだったけど、なんか個人的な感情だけで失敗呼ばわりしてる層がいると知って衝撃だった。まあインターネットの嫌なとこに目を向ければキリがない……と(悲しいことに)特撮ファンならよく知っているので、それはどうでもいいんだけど……。ただ、タグ付けして人に聞こえるようにポジティブな感想を書き残しておこうと思った。初動から運営への信頼は感じられるが、実際リリースしたての作品であることには変わりない。
 うるさくいくか!!ライドカメンズ楽しいぞー!!

 為士への熱量で前回から一気に書いてしまったので次回更新は正直未定ですが、今月中には……。ここまでちゃんと文章書くことはなく、ゆるーいTwitter鍵垢での感想まとめになると思います。

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