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おにぎりを食べると、なぜ人はしあわせな気持ちになるんだろう

こどもとの生活が始まってから、おにぎりを握ることが多くなった。
保育園や学校の行事、夏休みのお弁当、部活弁当・・・
我が家はムスコ氏が小学校の時からサッカーをしていたので、毎週のようにおにぎりを持たせていた時期があった。
(なぜか、こういう時はパンではなく米)
具材もマンネリ化してしまうので、何がいいかな〜と考えていた時、祖母がよく作ってくれた焼き味噌おにぎりのことを思い出した。


私の中で焼きおにぎりといえば「味噌味」だった。
醤油の焼きおにぎりの方がメジャー、というのを知ったのは、大学進学で一人暮らしをするようになってからだったと思う。


いつ、どんな時に、作ってくれたのか、という具体的なことが一切思い出せない自分が残念だ。

祖母はいつも家にいたし、中学に入ってからのお弁当は母が出張の時だけだったので、たぶん、夏休みのお昼とかなのかな〜
それでも、「おにぎり」というと「祖母の焼き味噌おにぎり」と刷り込まれている私の食の記憶。

味噌をみりんで少しのばし、おにぎりの仕上げにつけて焼く。
祖母は焼き網で焼いていたと思う。
香ばしく、少し焦げ目がついていた。
ほんと、いつ食べていたんだろう。

フライパンで焼く私の焼きおにぎりは、祖母の味とは少しだけ遠いところにいる。


こどもに握るおにぎりも、最初のうちは梅やおかか、鮭、焼き味噌おにぎり、とシンプルなものが多かったのだけど、いつの頃からか、「おにぎり一つでおかずも食べられる満腹感」を目指すようになった。

唐揚げ、卵焼き、豚肉を焼いたもの、タルタル風に唐揚げにマヨネーズを入れたり、焼き味噌おにぎりを焼く時にチーズを敷いたり。

パリッとした海苔の方がおいしいかな〜と思って、コンビニのおにぎりのような包み方をした時もあったが、うちのお子さんたちは「面倒だから普通に巻いてあった方がいい」と言われて、少しがっかりしたことも。

サッカーの時に他の子たちが持ってきているおにぎりを見ると、おにぎりケースに入れてくる子、タッパーに入れてくる子、ラップ、アルミホイル、具材以外にも持ってくる方法も家庭によって違っていて面白かった。

インスタを見ていると、朝ごはんにおにぎりを用意しているお家も多くて驚く。
おにぎり握るの、意外と時間がかかる、というか手間がかかると思うのだけれど。

友人宅も朝におにぎりを用意する、と言っていて理由を聞くと「白いごはんだとなかなか食べてくれないからおにぎりにしている」とのこと。

確かに、おにぎりだとおかずがなくてもいいし、手軽にすぐ食べられる。
しかも、普段はお茶碗一杯食べるかどうかでも、おにぎりだと何個でも食べられる。
そして、お腹だけではなく何となく気持ちもほっとして満たされる。

おにぎりには不思議な力がある。
握っている人の、食べる人のことを思う気持ちが力になっているのだろうか。


焼きおにぎりを焼いている時間、祖母のことを何となく思い出す。
一人暮らしのために布団を用意してくれたり、カトラリーを用意してくれたり。
「うちの2階に一人暮らしをすればいいのに」
準備をしながら、そう言っていた祖母。

おばあちゃん、
おばあちゃんの家に住んでたら一人暮らしじゃないよね。

でも、こどもたちとの共同生活も終わるかもしれない、という先がチラチラ見えている今なら、おばあちゃんの気持ちもわかるよ。

おにぎりは不思議だな〜
私の作るチーズ焼きおにぎり。
お子さんたちはいつの日かこのおにぎりのことを思い出してくれるだろうか。


関係ないけれど、こんなに具材にこだわって?試しているが、意外と「混ぜごはん」「炊き込みごはん」という方向にはいかないことに気がついた。
白米好き?具材でバリエーションをつけていろいろ食べたい?
おにぎり道はまだまだ続く。

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