人間の成長と機械学習のことを考えてみる

人って常にフィードバックが欲しい生き物なんだと思う。って話です。

人って1人で生きているとなかなかさみしいもので、自分自身の人生について説明したり、仕事について、友人について話したりしたいものです。

また何かに取り組んでいる時は、それがいいのかどうか常に気になります。

人間が成長する過程に少しフォーカスを当てます。

自分が人生で成長したなと感じる瞬間はどんな時かと言うと、フィードバックの量が大量にあった時期だなと思います。自分の行動に対する評価がすぐに得られると次への施策を考え取り組むことができ、さらなるフィードバックの獲得が行われる。このサイクルが回り続けている間、自我と言うものは忘れてしまい、ふと気づいた瞬間に、成長していたな感じることが多い気がします。

例えば、私の実家は私が幼少期の頃から留学生のホームステイの受け入れに積極的に取り組み、多言語が身近にある環境でした。そのため、中学校の時にきたJeffとMarkの2人にはかなりお世話になりました。中学校の授業で学んだ英語を彼らに話し、通じたらまた別のフレーズへと、常にそんなことを繰り返していくうちに、自分の発音や、語彙力や文法に関する理解が深まりました。

また大学受験に失敗し浪人していた時の夏休みの勉強では、一日15時間受験勉強に当てていました。この時も朝から晩まで参考書を片手に勉強していました。当時の私には戦略的思考がないため、愚直にひたすら数をこなしていただけになります。今思えば、傾向と対策を練って取り組むべきだったと後悔しています。しかし、フィードバックの量は十分取れていたため、成績はグググっと伸びました。

では、過去のこうした成長体験を、今後の自分の人生において、どういう風に活かせば、成長し続けられ、目標とする自分に近づけるのか。

このヒントとして考え付いたのが機械学習です。

機械学習は人間の学習メカニズムを機械に置き換えたものです。

入力となるデータとその答えとなるデータを対にして用意します。入力のデータから結果を予測します。その予測と実際の答えの差分を元に、パラメータを更新していきます。このパラメータの更新のことをバックプロパゲーションといいます。この回数が多いほど、学習は進み、モデルの精度は向上すると言う仕組みになります。いわゆる機械学習というのはこういった仕組みになっています。

これらをアルファ碁のように人間を凌駕する能力まで引き上げるためには、適切な課題設定や、データセット、モデル、最適化手法、等様々な検討すべき要因があります。ただこのように分解して概念を捉えることで、自分自身の進みたい方向を設定する際に客観的に捉えられるのではないかと思います。

明確で有意義な目的を自ら設定する。それに対して自分の時間を割き、取り組む。得られた結果に対して、個人的、もしくは他人に相談して、フィードバックを得る。そしてそれらを取り組みに反映させる。これを繰り替えすことで理想的な自分に変化していくのではないかと思います。

そもそもの課題設定が間違っていないか、は一番最初に十分検討する価値のあるものだと思います。データセットは足りているのか、リソースを割き切れていないならどこから捻出するのか、フィードバックは適切か、なるべくプロフェッショナル、その道の優れた人間に聞くのが一番いいはず。そもそも自分自身の体質と目的があっているのか。モデルを調整する必要があるともいます。

またタスクに対して、同じことを繰り返していると、過学習と呼ばれる現象に陥ります。これらは慣れから来るものだと考えられ、定期的に初心に戻るような、別のプロジェクトに取り組むといいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?