渋谷のとあるBarの話。

売れる店やまた行きたいと思わせてくれる店ってコンセプトがしっかりしていて、そこに遊び心(ユーモア)があるように思います。

職場唯一の同い年とめちゃくちゃ面白い先輩の3人で仕事終わりに飲みに行ったBarの話。

コンセプト

岡山に居たときから気になっていた渋谷にあるbarに行ってきた。そこで飲むお酒はもちろん美味しいのだけど、それ以上にコンセプトの徹底がすごかった。

1860年、日米修好通商条約の批准書交換のために
江戸幕府から派遣された遣米使節団がいました。
まだ紋付き袴に刀を差した77人の使節団というサムライたち。「その侍たちがもし日本に帰国しBarを開いたら」をコンセプトにしているらしい。

「コンセプトすげーな」と思ったのが正直な感想です。他にもコースターがすだれだったり、トイレに入れば落語が流れている。お酒を並べている棚の壁はタイルで所々欠けていたりB1Fには靴磨きのスペースがあったりするなど所々にコンセプトの要素を取り入れている。

1Fはカブガブ飲むB1Fはちびちび飲む。店としてのコンセプトだけでなくフロアでコンセプトを持ち使い分けてる。

会社や組織としての理念やコンセプト(社員にむけた)の徹底はよく聞く話。でも来てくれるお客さんに対してここまで徹底したコンセプトを感じさせてくれるのは初めての体験だった。

ユーモア(遊び心)

私は1Fのフロアでしか飲んでませんが、そこでのメニューは「これ飲んでみたい!」と思わせるものばかり、、、。ドリンクはタコ焼の粉以外が全て入ったカクテルやタイのグリーンカレーからインスピレーションを受けたカクテル(2つともちゃんとタコ焼とカレーを感じるのですが、ちゃんと美味しいカクテルでした。)などなど他にも飲みたいものが沢山、、、。料理もトリュフおにぎり、邪悪チキン等味はもちろんですが、ちょっと気になって頼みたくなるネーミングが面白い。

そして音楽。私たちが行った日はなぜかレゲエが流れてました。なんでレゲエなのか聞くと日と時間や天気やイベントによって違うそう。。。

晴れの音楽と雨の日の音楽。昼の音楽、夜の音楽。他に午前と午後や街の祭りなどのイベントなどにも合わせたりと使い分けているそう。音楽1つとってもこれだけこだわりと遊び心がある。

同業者として

バーテンバーではありませんが同じ類いの人間として学びだらけの店。カクテルの美味しさやお酒の知識はもちろんなのだけど、それ以外にもスタッフの対応やトーク、店のコンセプトの説明やカクテルの知識をスタッフ全員が共有して自分の言葉で伝えれる。(徹底されてる)

そして何よりそこで過ごした時間が楽しくまた来たいと思わされたこと。(私が目指したい理想)おかげで終電ちゃんと逃しました。

飲食店を運営する上でつい料理の味や表現(それも大切)ばかりに気を取られてしまいますが、もっと大切なことはそこの部分以外にも沢山あって、もしかすれば店を運営する上で大切なことは料理の味や表現以外の部分の方が大きいのかもしれない。

技術は武器(強み)でそれを活かす環境(場所や機会)がないと意味がない。いくら美味しい料理(武器)をもっていてもそれを食べに来てくれる相手や集う店舗(場所や機会)がなければ力は発揮されない。つまり自分の技術(強み)を活かすも殺すも自分次第ということ。だからこそ前述したBarのようなカクテルを作るという技術(強み)以外の部分の徹底。また来たいと思わせるようなコンセプトやサービス、遊び心は大切なのだと思う。

そんなことを感じ学んだ楽しいbarの時間。
渋谷にあるとあるBarの話でした。

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