本当に安くなるのは・・・?
「家にいても暑いから出かけよっか」
今年も相変わらず夏は暑いし9月って暦の上では秋のはずなのに
残暑は厳しいし・・・
そんな中こんな会話をした人は多いと思います。
本来、身体を休めてリラックスできる場所であるはずの家
それなのに”家にいても”なんて言葉が出てしまうのはおかしなことですよね
しかし今の日本ではそんな家が多くあります。
以前にも紹介したと思いますが、日本の住宅性能は先進国の中では
かなり遅れています。
その理由の中の1つにコストがあります。
家は多くの人・家庭にとって生涯で一番大きな買い物になります。
こだわればこだわるほどコストはかかるし、逆に言えばコストを削ろうと思えば(最低限度額はありますが)削ることができます。
下は数百万、上はいくらでも伸びていく世界です。
2つ候補があった場合に安い方を選ぶ方は多いですよね?
でも本当にそれは”安い”ですか?
まったく同じもので同じ保障やアフターサービスがついてくるならもちろん
値段の安い方が”安く”なります。
しかし、性能や機能が違う、保証やアフターサービスがついていない
といった場合その場の値段は安くなりますが将来の事を考えると”安い”と
は言い切れませ。
例えば30円のスポンジと100円のスポンジがありました。
見た目は同じものなので安い30円のものを購入
いざ使ってみると始めはよかったのですが1週間ほどでボロボロになってしまいました。
なので新しく100円のスポンジに買い換えました。
するとビックリ!1ケ月使ってもボロボロになりません!
1週間ごとに買い換える30円のスポンジと
1ケ月経っても使える100円のスポンジ
この場合、どちらを買った方が”安く”なるかは一目瞭然ですよね。
今回しか使わないのに高いものを買うのはたしかにもったいないです。
しかしずっと使うものなら高くても長く使えるものを選んだ方が結果的に
”安く”なることがあります。
もちろん家は後者 ずっと使うもの です。
そして、家自体は建てた時に値段は決まりますが、その後のメンテナンスや光熱費などはその家に住む限りずっと続くものです。
極端な例ですが、十年ごとにメンテナンスで150万必要な家と
三十年ごとに100万必要な家
電気代が月平均1万5千かかる家と、8千円の家
風邪をひきやすい家と、ひきにくい家 etc...
更には、最初に書いた「家にいても暑いから出かけよっか」となった場合
暑いから出かけるのなら移動は歩きではなく主に車や公共交通機関になるますよね。
するとガソリン代や乗車賃がかかります。
出かけた先で買い物や食事をすればその分もお金はかかります。
本来、家が快適ならば必要のなかったガソリン・乗車賃、元々買う予定ではなかった購入物、食事代
こういったものも積み重なると大きなものになります。
もちろん、買い物や外食が好きな人もいます。
しかし、好きで使ったものなら「つい使いすぎてしまった」ということは
あっても「家が快適なら必要ないお金だった・・・」なんて思いませんよね。
お金をどのように使うかは人それぞれです。
しかし、節約しようと家を安くしたのにその後の家に費用が大きくなってしまったり、それに付随する出費、節約しようと家の中でも我慢をした結果に体調を崩してしまったなんてことになったら本末転倒ではないでしょうか。
他にも、以前からnoteで紹介しているシックハウス症候群やヒートショックといった健康被害からはもちろん、地震などの自然災害から身を守ることができる家であることが大切だと思います。
10月から軽減税率が導入され、今まで以上にコストを下げる選択が増えると思います。
もちろん、無理なローンを組んだ結果、返済地獄に落ちてしまってはいけませんが、その場の値段・コストだけでなく将来を見据えて本当に削っていいのか、自分たちの暮らしには何が必要なのかをしっかりと見定める人が増える社会になっていけばいいなと思います。
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何が大切なのか、知らなければ選択もできません
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岐阜の工務店、(株)エムズアソシエイツで、高気密・高断熱の家つくりを広めるための活動をしています。 私たちが作れる家の数は限られているので、一人でも多くの方が快適な家で幸せな生活を送ることが出来るよう、有益な情報を発信していきます。