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執筆アプリと顔面加工

私は他人の影響を受けやすい。

人が持っているもの、言動、考え方etc…とにかく感化されやすく、すぐ信用してしまうしすぐマネしたくなる。
主体性がない訳ではないが、確固たる主体性はない。

そして熱しやすく冷めやすい。
ハマるととことんのめり込む。
寝ても覚めてもそのことばっかりになる。
が、ある程度満足すると一気に冷める。
ハマる対象が人間だったらと考えると怖くて考えたくない。


さて、そんな興味関心の範囲と容量が広くて浅い私の周りは創作者が多い。特にnote界隈。
そりゃそうだ。note自体が創作活動そのものだ。

ほとんどの人が何かしらの知識、経験、意見、日常の出来事を書いていると思うが、中には完全な創作の文章を書いている人がいる。

もしかして私のことかな。

と思ったあなた。そう、あなたのことです。
普段は日常のことを題材に書いてるけど400〜2000字くらいの小説もたまに書くあなたです。

いつも通り感化された私は、何も考えずに思いつくまま昨年2本書いてみた。
ら、これがなかなか楽しかった。



さーてまたなんか書いてみよっかなー
と今年に入って度々思っていたものの、気持ちとは裏腹に書けない。
ていうか思い浮かばない。

みんなどうやって創作してんの…

思わず「小説 書き方」でスマホを叩く。
そしたらまぁ、すごい量の情報が出る出る。

いや、別にプロになりたい訳ではない。
二次創作も違う。
なろう系に投稿するつもりはない。
ただ個人的に楽しみたいだけなんや…
ん?プロット?ああ、起承転結をもっと具体的にしたやつね。ほほーなるほどなるほど。
え、「!」と「?」のあとは一マス空けなんと?
…は単独じゃなくて……って2つ重ねなんと?

へぇ〜小説って色々ルールがあるのね〜

どちらかというとストーリーの作り方を知りたかったのに、小説そのものの決まり事もたくさん知ることになってしまった。

うーん別に出版したい訳じゃないしなぁ。
そういうルールはまぁ…知ってて損はないかな。

そんなことを考えながらポチポチ創作活動について調べているとNovel Studioなる執筆アプリを発見した。

執筆アプリだと!?


そんなもんまで今はあるのか。すごいな。
小説を書くにあたって、執筆ガチ勢が欲しい機能が全部入っているというもの。
プロット作成も登場人物編集も単語帳カスタムもできる。ルビも対応。
極めつけは縦書きプレビュー表示ができる!!!

これがすごい。
どういうことかというとこういうことだ。


すごい。文豪感がすごい。
内容はただの息子のトイレとパンツ事情でしかない上にオチもくそもないのにものすごく文学的で芳醇な香りがする。トイレの香りなんてしない。
めちゃくちゃ高尚な作品に見える。

これはあの時と同じだ。
プリクラを撮ったらめちゃくちゃ色白ツヤ肌おめめパッチリ脚長細身激カワ女子になる現象と同じだ。

「和香ちゃんてさーアレに似てるよね。ガラカブ(※カサゴ)。」
と大学時代バイト先の店長(47)に評されたこともある私の顔面が、プリクラで超絶美少女に変換された時はあまりの変貌ぶりに恐れおののいた。

こんなの私の顔じゃない。
こんなものを撮り続けたら自分の本当の顔を忘れてしまう。
ガラカブとか新品の雑巾とか言われる顔面であることを忘れてしまう。

過剰な顔面加工はよくない。
しかし文面加工(?)は嫌いじゃない。むしろいい。

ていうか楽しい。


顔が加工される機種が増えていくと共にプリクラを撮る機会は激減したが、文面はゴリゴリに加工したい。
ショボい文章がかっこよく見えるってすごい。
縦書きと明朝体すごい。
文面だけなら湊かなえに勝てる気がする。
嘘です。ごめんなさい。調子に乗りました。


そんな訳で新しいおもちゃを手に入れた子どものように執筆アプリでキャピキャピ遊んでいます。

いやーほんと、いい時代になった。
創作の仕方も色んな人の経験とノウハウを顔も知らない誰かが教えてくれる。
隙間時間に創作できる道具もある。


当分熱は冷めなさそう。



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