販売上手は〇〇上手

みなさま、こんにちは。

販売員ならだれでも、お客様にたくさん買ってほしいですよね。自分が声をかけたら無愛想だったお客様が、他のスタッフが話したら笑顔になってたくさん買っていった…なんていう苦い経験を誰しもしたことがあるはずです。

コミュ症なのになぜか販売員と店舗のマネジメントを7年している私が感じている、販売上手の人は何が上手なのか?という話をしたいと思います。

早速ですが、〇〇は何が入ると思いましたか?販売できる人は結局何をしているのでしょう。

これは今の私の答えは、「販売上手は聞き上手」です。

もちろん、商品を魅力的に伝えるプレゼン力や、商品知識などもとても重要です。でも、それ以前に販売員は「聞き上手」である必要があります。

理由はこちらの3つです。

聞き上手はお客様から信頼を得やすい

・聞き上手はお客様から必要な情報をたくさんもらえる

・必要な情報がたくさんあるので、本当におすすめな商品を納得して提案できる

​一つずつ詳しく見ていきましょう。

・聞き上手はお客様から信頼を得やすい

お客様は、「わからないものは詳しい人に聞きながら商品を選びたい」という気持ちと、「聞いたら買わされるかもしれない」という気持ちの2種類を、多かれ少なかれ持っていらっしゃいます。そのような気持ちを持っているお客様に、自分が欲していない情報を一方的に店員に喋られると、「一方的におすすめされて断れなくなりそう」という気持ちを抱かせてしまうので、より警戒されてしまいます。

ついつい、お客様が手に取った商品のいいところを説明していませんか?

本当にそのお客様はその商品が気になっているのでしょうか。

一方、聞き上手な販売員でいると、お客様が私たちに質問しやすい関係性を築くことができ、それは本来のニーズを引き出すのにとても大切なことです。また、一方的な商品説明ではなく「私のことを知ろうとしてくれて、私のために紹介してくれている」と感じていただくことができ、そう感じたお客様の方が心を開いてたくさんお話してくださるようになります。

・聞き上手はお客様から必要な情報をたくさんもらえる

お客様から「この店員さんになら話したい、この店員さんの話なら聞きたい」と思ってもらえたら、必然的にお客様から頂ける情報量が多くなります。

お客様のタイプにもよりますが、ほとんどの方は、心を開いていない状態で質問をしても最低限しか答えないか、もしくは本心とは違う回答をしています。(はい、いいえのみで詳しいことは言わないとか、本当は探しているものがあっても見ているだけですと答える、とか)

信頼していない人には誰だって悩みや要望を言いたくはありませんし、逆に自分に寄り添って話を聞いてくれる人にはいろいろな思いや背景、悩みもお話してくださります。

最初は無愛想だったお客様が、「実は・・・」と本音をお話してくださった経験がもあるのではないでしょうか。そこが本当のニーズだったり、お客様が購入を決めるポイントであることが多いです。

・必要な情報がたくさんあるので、本当におすすめな商品を納得して提案できる

聞き上手でいることで信頼され、心を開いてもらうことができれば必要な情報を知ることができます。そうすると、そのお客様にぴったりな商品を自然と提案できるはずです。

商品の提案の中身も、だれにでも当てはまるような一般論ではなく、「お客様が教えて下さった情報」をもとにお話しすることができるので、無駄がない上に納得してもらいやすくなります。そして、納得できるような提案ができるとお客様はもっとあなたを信頼してくれます。信頼度が高まったことで、その日の販売個数がさらに上がるかもしれませんし、あなたの顧客様になってリピーターとしてお店に通い続けてくれるようになるかもしれません。こんなにうれしいことはないですよね。

「聞き上手になりたいけど、お客様が喋ってくれないから聞き手になれない」

こんな悩みを持っているスタッフをよく見かけます。

販売員としてではなく、通常のコミュニケーションの中だと、聞き上手な人というと「ふむふむ」「うんうん」「わかるよ」と、たくさんおしゃべりしてる人に対してあいづちを打って聞き手に回っているイメージがありますよね。

でも、私がお伝えしたい「聞き上手」は、単なる「聞き手」ではありません。単なる「聞き手」はお客様に対してただ受け身の姿勢な販売員というだけです。

単なる聞き手という解釈だと、もともとお話が好きな方や、もともとオープンな方としか信頼関係を築くことができません。

販売の仕事における「聞き上手」とは、お客様が話しやすいようにリードすることができる、能動的な聞き手のことです。

お話をあまりしたがらないように見えるお客様(でも実は話したいけど話すのが不安なだけ、という方も多くいます)こそ、販売員がこっそりリードいして、うまく聞き手に回ることでお話ししやすくすることが大切です。

「お客様が話しやすいようにリードするって何・・・?わかるようでわからない!」と思った方、その具体的な方法はまた次回お話できたらと思います。笑 

販売において、お客様から信頼されて、「この店員さんになら話してもいい」と思っていただくことは最も重要だと言ってもいいはずです。

それがすべてのスタートなので、信頼されなければどんなに他のスキルがあっても販売にはつながりません。信頼関係を築く上で「聞き上手」というスキルは持っていても損しないはず。聞き上手さんになっているか?自分の話したい事ばかり話していないか?今一度立ち返ってみる機会になれば嬉しいです。