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読書日記224 【読むスキル大全】

 佐々木俊尚さんの作品。作品というか技術本というか、読み方とか情報の入れ方みたいなことが書かれている。

 「本を読まなくなったな~」ということに関しては、正直ここ一年で一番顕著に表れている時期かなと思ってしまう。著しく上がる本の値段やら(これが本当に不思議)スマホから溢れる映像やWeb記事の情報の多さなどで、特に本を読まなくても問題なくなってきているのは事実なのもある。

  映像で観たり、音で聴いたりしても情報は入ってくる。Audibleというか普通に音楽のように文章を聴くことができるようになると、正直、読むってというのを感じてしまう。サンクスコストというか、今まで投資してきた本という形が根本から変わっていこうとしている感じがする。

 「目で追う」というのがあり、時間がないとできない読書は時代的にもマッチしていない。発信力というキーワードがどうしても必要なこの時代にはアウトプットの重要性が大事になる。インプットはながらになるわけだから、細切れの情報の塊を分解しながら処理をしてアウトプットをする。自分の中で本という媒体はロストテクノロジーになってきている。

 それでも読まないとと感じたのがこの本だった。

 読んでいくと、SNSの使い方みたいなことが書かれている。とにかく多読を基本としている。速読しろということなのかな?とは思う。速読というか読みたいものが増えると人って早く情報を知りたいとなると早く読む癖がついてくる。

 今もAudibleで聴いていると早く知りたいがために再生速度をあげてしまう。僕の場合は声優さんや俳優さんが朗読してくれている場合は1.35倍ぐらいで内容を知りたい場合は2倍で聴けるようになった。

 慣れないと喋るのが早口になる傾向があって(僕の場合)「早口だね」と注意を受ける場合があるけどw。

 書籍に関してはWebで5000文字を読むのは大変と書かれているの本当にそう思う。文章を書いていて本当に人に読ませる時に必要なのは紐づけというかファイルに分けるというか、徒然と書かれている文章を読むのは長文は難しい。合間に読むとなると本のようにまとまった形式が一番いいんだろうなと参考書や単語帳をみて思う。

 SNSを駆使しながら、合間に本をしっかりと読むという同時進行がいいらしい。それが出来れば世話ないとは思うけどw

 セレンディピティ(素敵な、意外な発見をもたらす)本屋を見つけるというのは何かわかる気がする。いい意味でも悪い意味でも本屋って素敵な場所だと思う。もう少し安くなってくれれば本屋って儲かる気がするけどw


 SNSでコミュニケーションというか、空気感というかでキャスターの有働由美子さんがYouTubeで、「『自虐』をするとウケていたのが、自虐的なことをすると意味嫌われるようになった。キャラクター重視ではなくて「その時のその場の空気を読む」ことがマスメディアでは大事」みたいなことを言っていた。 

 目から鱗というか、すごいなと思った。第一線にいるという人はそれも含めてキャラクターなのだと理解する。10数年ぐらい前に『辛口キャラクター』が干されていった。ヒロミさんとかアイドルとかでも、間髪入れずに相手をせめてとか、少しきつめの言葉を言ってとか、大御所でも叩くとか、そういうキャラがいなくなって、「おバカ」キャラというのが出始めた。

 それも今はいなくなってしまった。同じことをしていると時に炎上するというのは人の取り方なんだなとすごく理解できる。優秀な人というのはそこらへんはを巧みに変化させることができる人なのだと思えてくる。変化を歳をとって求められるというのは正直キツイけど、「自分らしさ」というのが成功するには一番必要ないと言われると自分がない分楽な感じもする。
 
アウトプットの最前線にいる人の最大の武器は「空気を読む」というのはすごい感じもする。(知性や経験ではないという意味で)

 時代は変わるけど、『人の文章を読むことが情報を仕入れる最短ルート』というのはかわらないのだから、しっかりと読書の能力をあげなきゃと本を開いて読んでみる。

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