韓国アクション映画「ミッドナイト・ランナー」を本気で見た

まず、何で急にミッドナイトランナーを見たのかと言いますと、ある一つの勘違いから始まりました。
知り合いが「やっと!!ミッドナイトランナーが見れるよ!!」と、終始何を言ってるか分からないくらいのすごいテンションだったので、彼女がそんなに渇望するほどの作品なのかと思って検索したらAmazonプライムにいたので見たわけです。
君の視線が止まる先にの影響で韓国語の勉強もぼんやり再開させたところだったし、ちょうどいいなと思って。それで見終わってすぐ「ミッドナイトランナー見た!」って言ったら大盛り上がりで話してたんだけど、まあ恐ろしく話がかみ合わない。まったく聞いたことない名前(ジロ・カイって誰?)を言われるし、映画に伊勢谷友介は出てこないし(カン・ハヌルがチンチャモシッタ)(パク・ソジュンは梨泰院クラスもチェゴ)で、頭にひたすらはてなを浮かべてたらやっと分かりました。彼女が言ってるミッドナイトランナーは日本での連ドラの話だったんだと………。

そっちかい。日本のだよって早く言って……いや、全然気付かない私がアレか……。
基本サブスクと共に生きてるので日本の新ドラマが分かってなかった私の落ち度、ということでせっかく見たからnoteに書くことにしましたイエーイ!転んでもタダでは起きないスタイル!

ざっくりとしたあらすじとしましては、舞台は警察大学。まだ現場経験のない学生の行動派ギジュンと頭脳派のヒヨルという正反対の親友コンビがメインとなって偶然見かけた拉致現場から事件に巻き込まれるというストーリー。
ギジュンはどんな性格かというと、食いしん坊で直感的に動くタイプ。あと義理堅くて情に厚い男。可愛いですね。
ヒヨルは、とにかくルールや理論を重視して動くんだけどちょっと抜けてるような雰囲気があります。可愛いですね。

冒頭、警察大学に入学する場面。両親との別れを惜しんで挨拶を終えます。さっそく髪の毛を刈られるんですけど、ギジュンがこっそり「あの長めにお願いします……もみあげが伸びるのが遅いので……」と言いますが、一切容赦なく刈られまくるギジュン。それを眺めていた次の番のヒヨルが「バーカ」と口パクで言う。ここからもうすでにこの二人のやりとりの面白さをふわっと感じました。私はそういう勘が働くタイプなので。
次に座ったヒヨルは、バリカンを頭に当てられる前にいきなり「ああ、ちょっと待ってください、それ消毒しました?」「……いいえ」「細菌に感染して、皮膚炎になる恐れが」と言いますがガン無視で刈られます。口では言うものの抵抗せずにあっさりと大人しく刈られるあたりに既に性格が分かりやすく出ている。

これから軍隊の基礎訓練が2週間行われることなどの説明を受け、寮に入ります。いきなり招集が掛かって大急ぎでグラウンドに集合し、ハードな訓練が始まる。明け方、朝日が昇る前にラッパの音と共に起きランニングをしたりする。
楽しみの時間の一つである食事は、当然一人の量が決まっているので食いしん坊のギジュンは萎え萎えです。「幼稚園児だってもっと食うのに」と言いながら、山盛りのご飯に小さなソーセージ2つかと落ち込んでいると、なんと目の前にはソーセージを残しているヒヨルがいる。「ソーセージ残すのか?」「うん。ソーセージにはグルタミン酸ナトリウムっていう発がん性物質が入ってるから」「じゃあ貰う」「それグルタミン酸ナトリウム……おお、食え」と言って立ち去る。ソーセージを倍食べられて嬉しいギジュン。よかったね。

身体測定が行われ、ギジュンがこっそり声をかけると、また眼鏡を上げるふりしてこっそり中指立てるヒヨル。確実に仲良くなりそうです。
同期が一人訓練中にケガをして脱落してしまったり色々とある中で、最後の難関である山を登り1時間以内に帰ってくれば警察大学に入学を認めるという試験。走り出して早々に足をくじいてしまうヒヨル。通り過ぎる同期に助けを求めますが、残念ながら余裕がないので助けてはくれない。そこでやってきたのがギジュンなんだけど、ギジュンも通り過ぎようとしたところで「お前、ソーセージあげたじゃん!!」と言って食い下がる。「ソーセージって、残してたから食べただけだろ!」「くれっていうから……」「残してたから!」と言い合いになって、ヒヨルはギジュンの足に縋り付き「頼むよ!どうしても入学したいんだ!」と懇願します。
そうなればギジュンも「ああもう!!どうすんだこれ!?」と見捨てることもできずにいると「牛肉食わせてやる!」「牛肉!?」「うちは焼き肉屋なんだ!韓牛の!霜降り!」「霜降り……!」と、食いしん坊であるギジュンのことを見抜いてどうにか助けてもらおうとする。そしてそこにあっさり乗るのがギジュンと言う男でした。連れて行ってやれば霜降り韓牛が待っている、とヒヨルを背負って行ってくれる。

さて、みんな着々とゴールしてついに最後の二人。時間切れになりながらもヒヨルを最後まで背負っていってくれるギジュン。
教官に「何があった」と聞かれ、ヒヨルが「私が!途中で転びまして!足首を痛めた私を彼が背負ってくれました!パク・ギジュン候補生は入学させてください!」やだ、ヒヨル……仲間を庇って……!!と思ったら「でも私も十分に体力があります!」とちゃっかり言うの草。
教官はギジュンがヒヨルを背負っていたのを見たかと聞き、全員が手を挙げたのを見て、候補生全員を伏せさせる。同期が怪我をしているのを知っているにも関わらず目もくれずに走ってきたのかと叱責し、もう一度山を登らせます。鬼だ。
完全に勝ちを確信して笑みが抑えきれないギジュン。やったやった!!!と言いながら医務室に向かう二人。仲良くなりました。

そして二人とも無事に警察大学に入学し、それから2年後。
ギジュンとヒヨルはルームメイトになっている。「ギジュン。俺、私服が着たい。緑が世界一嫌い。特に青緑色」「あ、待ってよ!待てって!」と追いかける。
筆記試験をさらさら解くヒヨルと、解答がマジでヤバいギジュン。相変わらずだけど、なかなか良いコンビになっていました。笑いのツボも一緒だし。その一方で、警察大学での学びはあまり実践的ではなく、二人ともそこに不満を持っている様子。
「ヒヨル、お前クリスマスなにやるの」「お前と遊ぶ」「俺は彼女と」「いないだろ」「……」と切ないクリスマスの予定を立てていると、同期の一人がカワイイ彼女を自慢しにくる。死んだ目で前のめりになる二人。「ギジュン、絶対吐かせろ」「よし、尋問だ」ということで、柔道の練習の時に同期から彼女と出会った場所を問い詰め、オクタゴンというクラブで出会ったと吐かせる。
「オクタゴン!?入場料は3万ウォンだし、酒代もかかるぞ」とビビるヒヨルに、ギジュンは「頼まなきゃいい。女は男の笑顔に惚れるんだ。ほら、笑ってみろ……おお、お前歯が多いな?」「クソが……」「おっと?今の自然だった」「えっ?どれ?これか?もう一回やってみよ」「オッケー!準備完了!」と、どう見ても自然な笑顔(笑)を身につけたヒヨルと共にギジュンは噂のオクタゴンに繰り出すことに。
お互いに手持ちの服がダサくてつらくなった二人は、同期の協賛という名のかっぱらいをしていい感じのアウターを得て、香水と言う名のファブリーズで体にいい匂いをまとって外出。
外出の前に外出申請をするんだけど、二人してそこに「青春事業」って書くのが可愛かったです。教官も「バスに遅れるぞ」って言って許可してくれます。

バスに乗って江南にやってきて、ついにオクタゴンデビューと思ったら芸能人が来る。しかも突然の2PMだったので私は2分くらい笑いました。JYPって最高だよね。
初オクタゴンで死ぬほど大興奮する二人。すれ違う芸能人とハイタッチして大はしゃぎ。ただしノリ方が手拍子で死ぬほどダサいヒヨル、女子から避けられてナンパ失敗。異様に勢いが強いギジュンですが、女子に警察大学の学生でと言うと「ああ、ポリ公ね」と言って全然相手にしてもらえない。
ヒヨルはギジュンとの練習を思い出して自然な笑顔(笑)を装備しようとしますが、やっぱり不自然なので避けられたりしてたら酔った女子に「おお、可愛いじゃん!踊ろ!」と捕まる。ラッキー。
それを見たギジュンが「俺の相手は!?!?」と死ぬほど悔しがるんですが、結局ヒヨルはからかわれただけで終わりでした。ポツンとフロアに残されるのかわいそう……。
負けじと声をかけるも狙った女性にことごとく給料安いのにと警察をバカにされ、対岸で2PMがたくさんの女子と囲まれて楽しんでるのを見つめる……2PM……。

オクタゴンが惨敗に終わった二人は、お店でテレビを見ながら「警官になるべきかな」と言います。「ずっと考えてた。同期は警官になりたくて入学したって言ってたけどさ、俺は貧乏が理由だし、お前は血迷って入学した。卒業したら一生警官だぞ。それでいいのかな」「……俺も大学は退屈だよ。役に立たない事ばっかり」「でも今更辞められない」急につらみが加速。
「クリスマスは?」「知らないよ」「パスタ食う?」「は?」「ごめん……ネットカフェ行く?」「ゲームでもやろう」「ぶっ潰す!」と無理やりテンションを上げ、二人で店を出ると女性が一人。
神様からのラストチャンスだ……と意気込んで、女性の後ろ姿に向かって「振り返れ、振り返れ……」と念を送る。すると、本当に女性が振り返るのでびっくりしつつぶち上がる二人。二人で一人の女性を追いかけるという危険な誤解寸前の状態の中、どっちが声をかけるのかはじゃんけんで決める。相性よすぎてあいこか続いてやっと決着ついたと思ったら、なんとその女性が車で拉致される。
急いで追いかける二人ですが、追いつけずに見失う。急に走り過ぎで死にかけつつ、誘拐されたことを警察に通報する。
警察を待っているよりも自分たちで行った方が早いと警察にやって来て、誘拐の件について話すんだけど取り合ってもらえない。
クリティカル・アワーは7時間。待っていたら間に合わないかもしれないと、ギジュンは二人で捜査しようと言い出します。誘拐を見たのは俺たちだけだと言って、頭脳派のヒヨルに頭を使わせます。
そして授業で習った操作の三要素を使って、と言いますがギジュンは自分が知ってる三要素と違うのでマジか……ってなるの草でした。現場に戻ろうと言うギジュンに押し切られ、二人で誘拐の現場まで走って戻る。
現場に戻ってきてとりあえず分析をするヒヨル。ギジュンは道路に残された物体を見つけて、二人ともおっかなびっくりで開けると「ああ血だ!!……トッポギだった」とビビり散らかす。どうやら量的には4人分のトッポギで、一緒に食べる人がいる。住所は分からないけど、店なら分かるかも!なんか科学捜査っぽい!と言ったそばから、二人で鼻を頼りに店を探そうとするっていう。嗅覚。

誘拐された車内では、女性が一瞬意識取り戻す……不穏……。

ひたすらトッポギの店を片っ端から探して歩いている二人。残念ながら見つかりません。何の手がかりもなく頭を抱えるヒヨルに、ギジュンは「俺の捜査の三要素、なんて書いたと思う?情熱、執念、本気」「あはは!バカだ」「行こ!!!」と新・捜査の三要素で走り出すと、なんとトッポギの店が見つかります。
買った人を覚えてませんかと聞くと、「いつも夜12時に来る子かしら」と有力な情報。しかも住所は知らないけど職場なら知っているという店主が、セブンイレブンの向かいのビルの地下から出てくるよと教えてもらう。
二人で行ってみると、職場がなんと耳かきの店。店の情報にやけに詳しいヒヨルにギジュンは「なんでそれ知ってる!?さては行ったな?」「いや、不潔だから」とヒヨルらしい答えで笑った。
店に行ったのがバレたら退学ということで、一人は見張りといって見張りの取り合いになりじゃんけんに。クリティカルアワーがやばいぞ。チョキで負けまくったヒヨルは仕方なく店の中に入って、3番でお待ちくださいと言われて案内される。いかがわしさがすごい店内に動揺。

一方、見張りのギジュンは、コンビニの中でラーメンを食べてる男性を見て食べたくなってしまう。さすがに我慢しようとしたら、大好物のソーセージ食べられてしまったので誘惑に負けました。中で見張ろう!と言って持ち場を離れてしまいます。しょうがないな……食いしん坊なので……。
店内ではビビり散らかしてガチガチに固まってるヒヨルの元に、艶めかしい美女。座ってと言われ、恐る恐る女性の太ももに頭を乗せます。そこでも耳かきを消毒したか聞きたいヒヨルでしたが、秒でどうでもよくなって身を任せる。しょうがないよね……飢えていますので……。
ギジュンはラーメンをたいらげ、さてソーセージをと思ったところでなぜか強いガムテを購入してると、耳かき店の前にパトカーが止まる。これはまずい。まず過ぎる……と思ったギジュンは「ポリ公!!!」と叫び、おとりになって警察を店から遠ざける。あれは体力がおかしいぞと言われつつ、煽りながらとにかく爆走。
ヒヨルは完全に耳かきの虜になって我を失いかけましたが、自分の頬を叩いて「ああ、母さん!!母さん元気かな!?」と目を覚ます。さすがにビビる美女。自分の任務を思い出したヒヨルは、美女に誘拐された女性について聞きだします。
彼女は家出している。高3。そもそも違法の店。家については何も知らないけど、家出した人たちと近所に住んでいる……と、美女からその住所を手に入れたヒヨル。
店を出てみると、前にはパトカーが止まってて「!?!?」ってなってるとギジュンが走ってきて一緒に逃げる。タイミングが鬼。

教えてもらった住所に行きますと、どう見てもヤバい男が出て、急いで外に逃げていく。そしてヒヨルが犯人と出くわし、あの役に立たなそうな護身術で見事撃退。本人が一番びっくりしてると、ギジュンが来て、おおお……お前がやった?……すげえ……ってなる。この二人のやりとりがいちいち面白くてすごい。ヒヨルに「習ったとおりにやった!通用したぞ!」と言われ。おお……ってなるギジュン。ヤバい男のスマホを見ると、どうやらその男がユンジョンを売ったと分かる。まさかのここで役立つギジュンの強いガムテ、犯人をぐるぐる巻きにして括り付けておく。
さっきの場所に戻ってきて一緒に住んでいた女の子たちにユンジョンの情報を聞く。新しい父親に殴られていたから家出をしているという。そして誘拐されたと聞いた少女たちは泣き出す。ユンジョンを絶対に助けてあげてくれと言われ、ギジュンは「俺たちが絶対に見つけるから」と約束します。
そして二人はタクシーに乗り込む。犯人を分析していくヒヨルと、誘拐されて何をされると思う?とユンジョンを心配するギジュン。まさにこの対比もよく、補い合う良いコンビです。

誘拐されたユンジョンは無理やり薬を打たれ、ユンジョンの写真は大学の学生証の偽装に使われてしまう。
二人はタクシーで治安悪めなある店にたどり着き、取引相手まで特定したところで携帯を持ってるのがバレて大騒ぎに。二人はどうにか勝ち、居場所を吐かせる。まともに授業やっとくもんですね。
ユンジョンの居場所まで突き止めると、そこには誘拐されまくった女子がたくさんいて助けてくれと言われる。
誘拐犯はここで女子に注射を打ち、卵子を採っているという。「卵子を採っても、問題なくヤれる」という男をぶん殴る。
そして部屋を開け、無残な姿になった女子を助け出したところで、大勢の仲間に取り囲まれてしまいます。絶体絶命と言ったところで、ヒヨルは剣道の要領で相手を撃退しようとし、女子とギジュンを行かせる。が、行き止まり……。しかもヒヨルは倒されている。集団でやられているヒヨルを助けに行こうとするギジュン、思わず警察手帳を見せるがまだ大学生だからバッジはない。どうにか対抗しようとするも気を失ってしまう。

次の瞬間、物騒極まりない場所で手首をつるし上げられている二人。先に気が付いたヒヨルがどうにか気付かせようと鼻水を溜めて飛ばすと、やっと気が付くギジュン。「頭から何か垂れてんだけど……」「あ、血が出てるから」と言ってごまかすのマジでキャラが立ってていいですよね。
このままじゃ臓器を売られると焦る二人。すると、ギジュンは懸垂して、どうにかつるされた状態から開放されます。隣を見て「おお!ファイティン!」っていうヒヨルが好きですね。マジ背中も肩も超痛い死ぬ……ってなってる二人ですが、意外と無事に服着て脱出。扉を開けると見張りが暗闇の中で雑魚寝しててヒィイ……と息をつめて抜き足差し足スタイル。うっかりタイマーが鳴って目覚めた見張りに追いかけられながらもやっとの思いで逃げます。本当の大乱闘。ここで二人が白いシャツで仲間が全員黒のシャツだからすごく映像が分かりやすくていい。全編通して画面が全部見やすい。
走った先に交番があって駆け込むも、中にいた警官はとにかく身元を確認しなければと言われて全然動いてくれない。急がないとビルにいる女の子たちが危ないと言って「命よりも手順が大事ですか!?」と詰めるギジュンに、警官は「手順を踏んでこそ命が救えるんだ!」と聞かない。ふざけた警官だな!お前のせいで女の子になんかあたらどうすんだ!!とブチ切れて食って掛かるギジュンに、ヒヨルが抑える。なおも抵抗をやめないギジュンたちに対し、ビリビリする銃を撃って大人しくさせる警官。

翌朝、交番に教官が駆け付けると、ボロッボロになった二人が手錠にくくられている。教官が身分証を出すとやっと信じてもらえて開放されます。
教官にビルのことを言うと、二人を連れてビルまでパトカーで向かう。ビルの中は当然のことながらもぬけの殻。
教授は後輩の捜査官に頼んでみると言いますが、その日のうちに捜査を開始するとまではいかない。彼らのスケジュールもあるし、二週間は内偵をするという。ヒヨルは「失踪捜査で肝心なのは時間ですよね」と詰め寄るも「そうだが、ほかにも救うべき命があるだろ。命は平等に大切だ」。
すぐに動き出すことができない捜査隊に、自分たちで捜査することはできないかという二人。大変な事態だと分かっているのに動けないもどかしさを抱える二人ですが、教官は「お前たちは警察じゃない。まだ学生だ」と言われる。ギジュンは「犯行を目撃したし証拠もあるんですよ!それなのになぜ!」と言う。ヒヨルもあの車のナンバーを伝えて、電話一本で照会できるはずだから、どうかお願いしますと教官に頼むわけです。しかし、残念ながら該当する車はなく、監視カメラを片っ端から見るしかない。動けるのは最低でも一か月後。
ギジュンは「そんなの待てませんよ」と言うが、教官は冷静に「それなら他の捜査をストップさせるのか?」「そんなつもりじゃなくて」「話は以上だ。大学に戻って勉強しろ。次に無謀な事をした時は退学だ」と言われてしまいます。
警察大に戻ってシャワーを浴びながら、自分たちの無力さを感じている二人……。すると、二人が上着を借りた、父親に警官がいる同期がやってくる。長官のお気に入り、管制センターに知り合いがいるということでつないでもらうことになりました。通称メデューサ。

あの女性鬼教官メデューサ様の元に電話をするギジュン。
知り合いがひき逃げに遭ったんですと言うと、犯行時間と場所、ナンバーと車種を送ってこい。見つけてやるから必ず捕まえろ、と言う。協力してもらえると分かった二人は、その時に向けて着々と準備を進めることにします。
銃を試したり、筋トレ、ひたすら自主練、韓牛の焼き肉を食べる。ものすごいマジの目で授業を聞く二人。何かあっても警察はすぐに動かない。それなら、助けてもらう必要がなくなるほど強くなるしかない。
するとメデューサ様がマジで探し出してくれました。しかも後続車に産婦人科の車だと分かり、ついに明後日がその日。

例の産婦人科にあの車がやってきたのを見つけ、二人はついに動き出すことに。ここのヒヨルが、眼鏡からコンタクトに付け替える時がめちゃくちゃかっこいい。準備は万全。
卵子ブローカーを片っ端からぶっ潰していく二人。しかし、いかんせん人数が多い。ダメージを受けながらもどうにかつぶしていく。
手はやられ、銃は壊れた。あああ!何やってんだ!!となる二人ですがとにかく手術室までいくことに。待ち受けていた男にめちゃくちゃにやられながらもどうにか男に手錠をかけようとする。
へなへなになりながらも、気合が入ってる二人は男を投げ飛ばして捕らえることに成功するのです。これ返却しないと……ときっちり回収していくあたりがいいです。
女子がいる部屋を見つけ、退学を覚悟で教官に電話を掛ける。そして、卵子ブローカーは検挙されたのでした。

当然呼び出された二人。退学でもいいのかと聞かれるとヒヨルは「後悔はありません。でも大学には通いたいです」と言う。
「無駄だと思っていましたが、違いました。もっと学びたいです」ギジュンも「私も通いたいです。私は……警察官になりたいです」と言うのです。この二人の精悍な顔つきは本当にいい。
むしろ二人を表彰すべきだという意見と、不名誉な前例として退学だという意見に分かれる会議の中、教官は「市民のために真っ先に動くのが警察だと、2年間叩きこみました。それなのに処罰を恐れて市民を放置したとしたら、それこそ退学に値する行為かと思います。彼らがうらやましいですよ。かつては我々も彼らのように燃えていたはずです。血気盛んで、悪事は見過ごせませんでした。わが校の教育は間違っていなかったんです。他人のために夜通し走る……そんな子たちに育ってくれたんですから」
そして、処罰を待つ二人の元にやってくる教官。「お前たちは退学になって当然だ。だが、学長の計らいで留年で済んだ。それから雑役500時間な」二人を見て教官は微笑み、敬礼して立ち去る。
後ろ姿に「「忠誠!!」」ということで、エンディング。

エピローグ。二人は雑役500時間を課されているので、せっせと掃除をしていると、あのユンジョンが立っている。二人にありがとうと言いに来た彼女に無事でよかったと言って泣きながらハグをして、学校を案内するという二人。ナンパはできなかったけど、女子を助けることができた二人はすごくかっこよかったです。でもなんか地味にアピール競り合ってて草でした。
エンドロールで「我々はいつの日か戻ってきます」という言葉も、なんだかよかったです。

とにかくこの映画は、重量のあるアクションと、スピード感がすごくよかったと思います。あと効果音のはまり方。映像はどれも見やすいし、コントラストがはっきりしていて、人が沢山いてもどういう関係なのかが一目瞭然なのも個人的にはいいと思いました。
朝焼けのランニングシーンとか、医務室での夕日バックの二人のシルエットも綺麗だったな。
あと私はキャラの立ったセリフ回しが好き。韓国のドラマのセリフってすごくキャラを大事にしている感じがしてまた大変勉強になりました。
お互いにまだまだ未熟で足りない二人が補い合って、大きな組織に立ち向かうところは熱くて感動的。その後、お互いに刺激され合って、ぐっと二人が成長していく。警察大に入った時の志は低かったとしても、厳しい訓練の中で二人は確かに自覚をもち、悪事を前にして未来の警察官として、前に向かって突き進んでいく。根拠なき若く強いエネルギーを感じ、私も何もかも無駄だと思わず、貪欲に学んで頑張っていかなければ(韓国語とか)と思えました。
スカッとするし、圧倒的なエネルギーを浴びることができたように感じます。久しぶりに日本版のドラマも観ようかなと思います。

長々とお付き合いいただきありがとうございました。まだ韓国の映画をご覧になってない方はぜひ。

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